野生のオランウータンと遭遇!(かろうじて動画あり)


自然保護室の小林です。
先日、ボルネオ島の森林再生活動の現場、北ウルセガマに行って来ました。

この森は、過度な森林伐採と火災でひどく劣化してしまった森ですが、オランウータンが百数十頭生息していると考えられている、貴重な森林でもあります。

そこで私達は、オランウータンをはじめとした野生動物が、この森で長く暮らしていけるように、地域に元々自生している樹木を植林して、森林の再生活動を行なってきました。

そして、活動開始から約8年、植林した木の中には高さが10mにも及ぼうかというものも見られるほどになっています。

大きく育った木を見るだけでも嬉しくなるのですが、今回は森の中で更に嬉しい出会いに恵まれました。

「オランウータンだ!」

同行していた現地スタッフが突然車を止め、木の上を見て大騒ぎ!

現地スタッフ達と、2008年か2009年に植えた木。スタッフの身長が160㎝くらいなので、木は8~10mくらい?撮影は2015年4月

そこにいたのはメスのオランウータンで、まだ1歳か2歳くらいの小さな仔を連れていました。

2頭はすぐに、木々の奥へ隠れてしまいましたが、もともとオランウータンは臆病な動物。

毎日森の中で作業するスタッフたちでも、森の中で出会うことは珍しいことだそうです。

その中でも今回は、森でオランウータンが確かに繁殖していることを教えてくれる、特別な出会いとなり、これまでオランウータンのために、と頑張ってきた現地のスタッフ達の喜びはひとしおでした。

プロジェクトサイトで撮影されたオランウータンのオス

この北ウルセガマでは、植林した木が実際にオランウータンに利用されている様子も観察されており、スタッフたちによる森林再生の成果は、徐々にですが確認されてきています。

今回の訪問では、長く活動を続けてゆくことの大切さを実感して帰ってきました。

オランウータンの生息する、ボルネオ島とスマトラ島の多くの地域では、今も驚異的なスピードで森林減少が続いています。

森を守り、オランウータンのような野生動物を守っていくために、これからも活動を続けていきます。

植林を行なっている区画で撮影されたオランウータンの子供

▼ ちょっと分かりづらいと思いますが、オランウータンの仔が映っています。母親と思われる個体と一緒にすぐに逃げて行きました。

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サンゴ礁保護研究センター センター長
小林 俊介

修士(動物学・京都大学)
京都大学在学時にボルネオ島での野生動物の行動学を専攻。ボルネオの豊かな生物層の魅力を知るとともに農園開発などの環境課題の大きさを実感する。2013年にWWFに入局。ボルネオ島での絶滅危惧種保全、持続可能な森林・農園管理、ESDなどの活動を担当。2018年より現職、南西諸島でのサンゴ礁保全の活動に従事。

子供のころからの動物好きが高じて、東南アジアでの野生動物の研究に携わった後、WWFへ。森林関連の仕事に従事した後、石垣島白保の担当に。地域の声を大切にしながら、豊かな南西諸島の自然を守っていけるよう、微力ながら尽力します。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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