SMG/APP社の購入企業および投資家へのアドバイザリー(仮訳)


WWFインドネシア作成資料 2014年2月5日

2014年2月5日、シナル・マス・グループのアジア・パルプ・アンド・ペーパー社(以下、APP社)が「森林保護方針」発行してから1年を迎えた。

WWFは、2013年の「森林保護方針」開始以降の進捗状況を、慎重な姿勢を保ちながらも歓迎する。

WWFと多くのNGOは、シナル・マス・グループおよびAPP社がインドネシアの熱帯林、泥炭地、生物種、および地域コミュニティに与えてきた破壊的影響について問題を指摘し続けてきた。APP社は長年にわたり何度も誓約を発表してきたが、それらが守られたことはなかった。

APP社が2013年2月に「森林保護方針」を開始して以降、WWFは同社が主催する多くの議論の場に参加し、同社の情報が得られる範囲で最大限、「森林保護方針」の進捗状況を確認し、アイズ・オン・ザ・フォレストならびにカリマンタンにて森林モニタリングを行うNGOの連合体RPHKの活動の一員として、現場での操業をモニタリングしてきた。

現時点でAPP社の誓約は、全般的に維持されているようだ。しかしそれが実質的に保全的な意味を持つかどうかは不確実である。多くの作業が開始されたようだが、具体的な成果はまだ出ていない。
保護価値の高さや高炭素蓄積に関わる評価は、完了しているのだろうが、WWFはそれらを一度もレビューできていなく、またAPP社の操業がインドネシアの泥炭地に及ぼしている重大な影響について改善策が実際に取られたとの情報もない。

全ての森林皆伐の操業地において伐採は一時的に停止され、全てではないものの、ほとんどのサプライヤーが一時停止を遵守しているようである。しかしこの一時停止は、環境に多大な犠牲を強いることになっていた。それはAPP社は、伐採の一時停止が始まる前年、熱帯林の皆伐を大幅に加速し、大量の熱帯広葉樹材を手に入れたからである。同社は、自然林原料を自社工場に受け入れる期限を、方針発表から6ヶ月後の2013年8月末と自らで設定したが、入手していた熱帯林広葉樹材の量は、その期限内には運びきれないほど大きかった。

これまで明らかになってこなかったAPP社に関係する企業が所有しているか、もしくはそれらの企業が獲得を求めている保護価値の高く、炭素蓄積量も多い可能性のある、伐採許可地について情報が集まりつつある。

2013年9月、エンバイロメンタル・ペーパー・ネットワークは、報告書を発表した。これは、APP社が「森林保護方針」を超えて、完全な持続可能性と透明性を確保し、これまでの破壊という負の遺産に対して責任をとるよう、同社が今後解決すべき課題についてまとめたものである。APP社が監査人を雇っていることは、評価に値する。しかしWWFは、監査の対象範囲に、エンバイロメンタル・ペーパー・ネットワークの報告書に掲げられた課題が含まれるよう期待する。1周年記念イベントで同社は、サプライヤーの伐採許可地の外で、ランドスケープレベルでの保全と回復を行う意向があることを明らかにした。

WWFとしては、この意向と破壊という負の遺産への責任がどう結び付くのか説明を求め、また同社に対しNGOが協力できるよう情報の共有を求めている。

WWFは、APP社およびその関連企業からの調達・投資には、慎重な姿勢を保つよう企業に対して勧める。
それは同社が、以下の点が完全に独立した第三者の検証によって、確認されるまでである。

  • エンバイロメンタル・ペーパー・ネットワークの報告書に示された課題を「森林保護方針」に盛り込むこと
  • 破壊という負の遺産に対して森林回復と補填に取組むこと
  • APP社とその関連企業が、全ての自然林、保護価値の高い地域、高炭素蓄積地などの守るべき土地を本当の意味で保全するための評価を、管理計画に盛り込むこと
  • 泥炭地の操業を向上させ温室効果ガスの排出削減し、長期に及ぶ社会的な問題が解決すること

WWFは、アイズ・オン・ザ・フォレストおよびカリマンタンにて森林モニタリングを行うNGOの連合体RPHKとともに、APP社の操業のモニタリングを続ける。

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