各国は意欲的な目標を!ケニアでのCBD関連会合が終了


ケニアのナイロビで、2010年5月10日から21日まで、生物多様性条約が設置する、専門的な会合が開かれました。これは、10月に名古屋で開かれる、生物多様性条約の第10回締約国会議(COP10)で、加盟各国が採択を目指す決議案などを協議するためのSBSTTA(科学技術助言補助機関会合)です。WWFをはじめとするNGOの多くは、各国に対し、生物多様性の保全に向けた意欲的な目標を掲げるよう、強く求めました。

ナイロビでの会合

今回の会合「SBSTTA14」には、193の国と地域を数える生物多様性条約(CBD)の加盟国や、WWFを含むNGO、先住民族などの市民グループが参加。それぞれが意見を表明し、活発な議論を行ないました。

この中で話題になったテーマの一つが、2010年2月に生物多様性条約事務局が公表した、2011年から2020年までの、世界の生物多様性保全に向けた目標案「ポスト2010年目標」です。
ここで示された20の目標についても、賛成意見、反対意見が出されました。

例えば、目標の11番目にある「陸地、海洋面積の少なくとも15%を保護」については、海の保護区は6%にすべき(中国)というように、目標を弱める意見も出されるなど、加盟国間にある温度差が浮き彫りになりました。

未来を決める、意欲的な目標を!

一方、WWFをはじめとするNGOの多くは、各国に対し、生物多様性の保全に向けた、意欲的な目標を掲げるように、強く求めました。
今、この目標をどれだけ「意欲的かつ現実的な目標」にできるかが、2011年からの新しい10年間の世界の目標を定める、道筋となるからです。

10月に名古屋で開催されるCOP10に向け、今後もSBSTTAやその他の専門的会合の議論が集約されることになっており、生物多様性事務局が公表した目標の修正案も、新たに示されることが予想されます。

その内容を把握しながら、WWFも生物多様性の保全を前に進める建設的な意見を提出し、より積極的な「ポスト2010年目標」が成立するように努力を続けていきます。

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