2011年 国連気候変動パナマ会議


2011年10月1日~7日に、パナマ共和国・パナマシティにて2011年3回目の国連気候変動会議の特別作業部会が開催されます。11月末から開催される南アフリカ・ダーバンでのCOP17・COP/MOP7において、将来の気候変動対策に関する国際的合意へ向けての前進が獲得できるよう、最後の準備をする機会となります。

COP17・COP/MOP7前の最後の交渉機会

2011年10月1日~7日に、パナマ共和国・パナマシティにて2011年3回目の国連気候変動会議の特別作業部会が開催されます。

今回の会議は、11~12月に南アフリカ・ダーバンで開催されるCOP17・COP/MOP7を前に開催される最後の公式な交渉機会となります。

ダーバン会議には各国の閣僚も参加する予定なので、今回の会議では、2013年以降の国際枠組みに関する各種論点について、閣僚クラスの政治的な判断が必要になる一歩手前まで議論を進めておくことが望ましいといえます。

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期待通りには進んでいない交渉。しかし、ダーバン会議での前進は不可欠

ダーバン会議においては、現在の京都議定書の最初の削減目標の期間が2012年に終了することをうけ、2013年以降、国際社会がどのように気候変動問題に取り組んでいくのかの枠組み成立へ向けての合意がされることが期待されています。

この交渉は、本来は2009年にデンマーク・コペンハーゲンで開催されたCOP15・COP/MOP5において結論を得ることが期待されていましたが、各国の利害の対立などを原因として、今日まで先延ばしにされてきてしまっています。

期待した結論が得られなかったコペンハーゲン会議の後、2010年12月のCOP16・COP/MOP6では、将来の枠組みに向けての重要な要素を盛り込んだ「カンクン合意」が合意されました。

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2011年も、4月と6月に、タイ・バンコクとドイツ・ボンでそれぞれ特別作業部会が開催されましたが、これまでの交渉経緯をみる限り、先進国や途上国の間の対立は深く、また、鍵を握るアメリカが政治的状況からあまり積極的でないとの見通しから、2011年のダーバン会議でも最終的かつ包括的な合意は得るのは難しい状況です。

しかし、難しい状況の中でも、なんとか一歩ずつ合意を前に推し進めることが必要です。2010年のカンクン合意の内容をさらに発展させ、将来の合意の基礎となるような事項を合意したり、今後のさらなる議論のスケジュールを作成したりしていくことが、ダーバン会議では必要です。

パナマ会議に期待されること

ダーバン会議でそのような「一歩前進」を確保するために、パナマ会議でも可能な限り交渉を前に進めておくことが必要です。

今回も、4月・6月の会議と同様に、京都議定書に関する特別作業部会(議定書AWG=AWG KP)と気候変動枠組条約の下での特別作業部会(条約AWG=AWG LCA)の2つが開催されます。

日本でも話題になっている「京都議定書の第2約束期間をどうするのか」という問題や、2012年以降の交渉をどのように進めていくのかについては、政治的な判断が必要とされるため、今回の会議でも話題にはなりつつも結論が得られるとは予想しがたい状況です。

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しかし、より個別具体的な論点については、交渉の中で論点を整理していくことが期待されています。たとえば、各国が自主的に掲げている削減数値目標や削減行動計画をどのようにチェックしていくのか(MRVと呼ばれる仕組み)、途上国の資金支援の仕組みをどのように作っていくのか、温暖化の影響に対する適応対策のための組織(「適応委員会」)をどのように作っていくのか、2013年以降はどのように森林吸収源についてのルール(LULUCFと呼ばれるルール)を決めるのか、といった問題について、少しずつでも交渉を進めていくことが必要です。

震災と原発事故以降、日本国内での気候変動問題についての議論は停滞していますが、ダーバン会議へ向けて、そろそろ本格的に国際的な議論にも貢献していくことが必要になってきています。

震災以降、目立った主張をしてこなかった日本が、パナマでの会議において、どのような立場を日本がとるのか。世界的な合意へ向けての積極的な交渉を展開できるのか。WWFも注目しています。

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