【インタビュー】わたしのOne Planet Lifestyle:末吉里花さん


  • 各界で活躍されている方々に「One Planet Lifestyle」について語っていただきます。

フリーアナウンサーの末吉里花さん。オーガニックコンシェルジュとしてエシカルコーディネーターとしても活躍されている末吉さんは、エコな情報にとても敏感です。現在FMヨコハマの日曜日朝の番組のコーナをご担当。ご自身のブログでも積極的に情報発信をされています。末吉さんに、話を伺ってみましょう。

温暖化の影響を、 その時はじめて目の当たりにしました

地球の環境について考えはじめたのはいつからですか?

2007年に「世界ふしぎ発見!」のロケでキリマンジャロに登りました。その頂上にある氷河が、3年後には温暖化によって全部解けてしまうと言われていて、一体どれくらい解けてしまっているのか実際に見に行くことになりました。

登頂する前に訪れた麓の小学校では、植林が行われていたんですね。彼らは氷河の雪解け水から生活水を得ています。それは麓の人々だけではなくてアフリカ全体と言っても過言ではなく、彼らにとって氷河が溶けるということは死活問題なのです。子どもたちは一所懸命植林をし、氷河が戻ることを祈っていました。

実際に登ってみると、ガイドの方が「以前はここまであったんですよ」と言うところの100分の1くらい、もうほんのわずかしか氷河は残っていませんでした。 温暖化の影響を、私はその時はじめて目の当たりにしました。

日本に住む私たちとは比較にならないほどミニマムな暮らしをしている人たちのところから、温暖化による被害が現れるのだと肌で実感したんですね。その瞬間「これを伝えるのが私の使命だ」と思ったのです。

「オーガニックコンシェルジュ」といいう資格との出会いは?

日本に戻っていろいろな環境問題に携わっていると、食べるものも大事だと気がついたのです。

その頃はオーガニックが広まりつつある時期でしたが、本当のオーガニックとは何か、ちゃんと知りたいと思って調べていて出会ったのが「オーガニックコンシェルジュ」という資格です。2008年に取得しました。

衣食住に関するオーガニックのこと、特に食に重きを置いて学びます。専門的なことも学びますが、自分の生活に無理なく取り入れられる知識もこの取得をとることでたくさん得られました

フェアトレードを軸に ライフワークとして取り組みたい

フェアトレードについてお聞かせください

最初にフェアトレードと出会った時は、まだ私もそれがどういうものか全く知りませんでした。

「VOGUE」という雑誌で可愛いワンピースを見つけたのですが、それが「People Tree」というブランドでした。さらに調べたら、フェアトレードのブランドだと知ったのです。創設者のサフィア・ミニーさんがとても素敵な方で、偶然父がサフィアさんと知り合いだったので、そのご縁で実際にお会いすることができました。

お話を伺うと、人にも環境にもやさしい生産の方法や公正な取引によって、環境も守りながら途上国の貧しい人たちも応援できるし、チャリティとは違って一方通行ではなく私たち消費者にとってもよいことだ、というのがわかりました。

そこで私はこのフェアトレードを軸にライフワークとして取り組みたい、と考えました。

今日の服もピーター・イエンセンというイギリスのデザイナーとコラボしたオーガニックコットンのワンピースです。
その後、自分でも何か発信したいと思い、2010年に「フェアトレードコンシェルジュ」という講座を港区立エコプラザと一緒に立ち上げました。現在3期が終了して卒業生は約200人。勤めていた大企業を辞めてフェアトレードの仕事を始めたり、フェアトレードが盛んなキューバへ研修旅行に行ったりと、自発的に活動する人も増えています。 私が講師をする回もありますし、フェアトレードの第一線で活躍されている方達をお招きしてワークショップも開きます。これは今後も続けていきたいですね。

もうフェアトレードは暮らしの中で当たり前になっています。

食も洋服も買い物をする時は、生産や流通など裏がわからないものは選びません。今は毎日、自然とそういう暮らし方をするようになりました。最近は少しずつ増えて来ていますが、それでもまだまだ選択肢が少ないです。日本でももう少し手の届きやすいお店が増えて欲しいですね。10年前とは驚くほど変化したと思うので、さらに10年後はもっと大きく変わっていると期待しています。

環境や社会のために自分の1%を提供する、 そんな人が増えれば世界はきっと変わる

他に普段の生活の中で"One Planet Lifestyle"的に気をつけていることはありますか?

本当に当たり前のことなんですけど、電気とか水とか。電気はエアコンの温度設定やコンセントから抜くとか、日々こまめにやっています。
水の大切さもロケですごく実感しました。サハラ砂漠を2週間旅した時、ひねって出てくる水なんてないですから、1滴の大切さが身に沁みましたね。日本ではなんて恵まれていたんだろうと。

経験が末吉さんを変えたんですね

10年前とは全く違う自分ですね。以前はブランド品も大好きで自分のお金はすべて自分に使い、特にチャリティも何もしてきませんでした。でも、だからこそ、みんなも変われるって思えるんです。

まだ環境問題を意識していない、どうしたらいいかわからないという人へ、一歩踏み出すためのメッセージはありますか?

入りやすいのは、買い物だと思います。誰もが消費者であるので、ちょっとした意識を持つか持たないかで大きく変わるということを知って欲しいですね。特に食は入りやすいんじゃないでしょうか。

みんな毎日食べるわけですから。選択肢があると時は、できるだけ裏がわかっているものを選ぶようにする。贈り物にもいいと思います。商品に思いを込められるし、ストーリーのあるものを贈った方がいいですよね。

よく「今着ている服は、どこでどういう人が作ったか知っていますか?」と聞いてみます。それが当然な世の中だとは思いますが、ほとんどの人が知りません。 食は身体の中に入るものだから、最近は農家さんの顔写真の入ったものが増えたり、それを選ぶ人も多くなっています。でも衣類に関してはまだまだです。裏では搾取や児童労働、環境汚染などの問題があって、そういう中で洋服が作られている。いわゆるファストファッションと言われる安い洋服のほとんどは途上国で作られています。

だから、「安い、やった!」と喜んで終わりではなく、なんで安いのかな? と、もう一歩考えてみることが大事です。無関心が一番恐ろしい。安いものを買うのもいいと思いますが、ただその後に考える時間を持ちたいですね。

環境問題を意識し始めた頃、父に「環境や社会のために、あなたの1%のお金を使ったらどうか。それがないなら1%の時間を、時間にも余裕がなかったら、1%の心を使ってみてはどうか」と言われました。それ以来ずっと心に残っている言葉です。その時に自分ができることをわずか1%だけでも使う、そういう人がたくさん増えれば世界は変わると思います。

その1%の使い道は、できること、好きなことから楽しみながらやるのがいいですね。
興味のあることでなければ続きません。私はフェアトレードの中でも特にファッションに力を入れてやってきました。私はファッションが好きだったので、これなら飽きないで続けられると思ったからです。
例えば動物が好きな人はWWFとか、自分の好きなものとの接点から、できることは見つけられると思います。

アウトドアスポーツを始めるというのも良いきっかけになると思います。
自然の中に身を置くといろいろなことがわかります。汚れた海には入りたくないし、美しい森の中を歩きたいし、自然を守りたいという思いが必然としてわき上がるのではないでしょうか。

意外と簡単に始められることが、皆さんのまわりにもたくさんあると思いますよ。

常に力強く、明るく、楽しく話をしていただいた末吉さん。ちょっとした意識を持ち、身近なことに気をつけることで、環境問題へ一歩踏み込むことができることを教えてもらいました。今後も"One Planet Lifestyle"への素敵なヒントを私たちに発信しつづけてくれることでしょう。末吉さん、ありがとうございました。


末吉里花さん フリーアナウンサー

オーガニックコンシェルジュとして、エシカルコーディネーターとしても活躍。 FMヨコハマ毎週日曜日朝6時から10時の番組「Gift from the Earth」内の朝9時32分からの「Circulation of the Earth」を担当。
パタゴニア1% for the Planet のアンバサダー。 ブログで日々の情報を更新中。9月よりフェアトレード・コンシェルジュ講座スタート!

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