霊柩車から「黒い真珠」が!?キャビアの需要とワシントン条約


先日、ロシアで霊柩車に積まれた棺桶からキャビアが発見されたという驚きのニュースを目にしました。

ニュースでも密漁・密輸の疑惑を伝えていましたが、棺桶に入れて運ぶなんてあからさまに怪しいですね。

世界三大珍味のひとつとされ、黒い真珠とも評されるキャビアは、北半球の北部に広く分布する大型の魚チョウザメの卵。

過剰な利用によってチョウザメが激減したため、「ワシントン条約(CITES)」ではその輸出入に規制をかけていますが、今も密漁と、違法取引が跡を絶ちません。

カスピ海と黒海および周辺の河川に分布するロシアチョウザメ。すでに広い地域で絶滅し、IUCNのレッドリストでは危機ランクが最高の「CR(近絶滅種)」に指定されています。

WWFとTRAFFICが2013年に発表した調査結果でも、生息地であるブルガリアとルーマニアで、違法取引が行なわれ、中にはラベルに記載された種名と中身の種が異なる例があることも明らかになっています。

近年は日本の宮崎県をはじめ、世界の各地に多くの養殖施設がつくられ、そこで生産されたキャビアやチョウザメ料理を出す飲食店も増えてきました。

しかし、こうした養殖キャビア製品と、密漁による天然キャビア製品の判別がきちんとできないと、混ざって売られてもそれが分からなくなり、違法製品が世界の市場に流れやすくなる危険があります。

そこで、国内生産の増加を受けて、日本でも今年の9月18日から養殖等施設の登録と輸出用キャビア製品へのラベル貼付が義務付けられることになりました。

この制度はワシントン条約の決議によるもので、日本からの輸出に際しても、このCITESラベルが付けられることになります。

「黒い真珠」キャビア

実は、日本はキャビアの輸入が多い国のひとつ。
その消費は、遠い海外の海や川に生きるチョウザメや自然にも、影響を及ぼす可能性があります。

海外旅行のお土産にキャビアを買ったり、日本から持ち出したりする時には、必ず容器にこのCITESラベルが貼られているかチェックしてくださいね。(トラフィック 白石)。

関連サイト(トラフィックイーストアジアジャパンのサイト)

『Illegal Caviar Trade in Bulgaria and Romania:Results of a Market Survey on Trade in Caviar from Sturgeons(ACIPENSERIDAE)(ブルガリアとルーマニアでのキャビアの違法取引:チョウザメ科のキャビア取引に関する市場調査結果)』

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