ペルー・リマでの気候変動チーム戦略会議


温暖化・エネルギー担当の山岸です。

地球温暖化(気候変動)に関する国連会議(COP)は、毎年世界の地域持ち回りで開催されていますが、今年は南米ペルーの首都リマで開催されます。

これに合わせる形で、気候変動に取り組むWWFスタッフの今年最初の戦略会議が、先週リマで開かれました。

ネットを使ったオンライン会議が発展した今も、こうして実際に各国の同僚と会って話ができる会議は、考え方をすりあわせたり、結束を固めたりする上では重要です。今年のCOPは、中南米国が議長国ということで、森林や、森林に関係した適応などに関して成果を得ることが重要課題になりそうです。

5日間の会期中には、ペルーの環境省や他のNGOを招いての会議もあり、一部のメンバーは環境大臣との意見交換も行ないました。

またWWFペルーは政府との意見交換をかなり気軽に行えるようで、夜のレセプションではペルー政府の人たちも招き、環境大臣のスピーチもありました。政府は、市民社会に対してオープンな印象で、積極的に意見を聞いてくれそうな雰囲気です。

こうした外部の方との会議は、スペイン語を主として行われ、英語の同時通訳がつきました。こうした形式は私にとっては新鮮で、さすが中南米だなと思いながら、同時に、この地域の多様性も議論を聞きながら感じました。

ペルーで国連気候変動会議が開催されるのは今年の12月。
次期国際枠組みへの合意が期待される、2015年のフランス・パリ会議に向けたステップとしても重要です。

余談になりますが、ペルーはご飯がおいしく、WWFの気候変動チーム全体としてどう取り組んでいくのかの熱心な議論を支えてくれました。

▼関連情報▼

リマの街並み


ホテルの会議場に集まる各国のWWFの担当者たち


レセプションでのペルー環境大臣のスピーチ

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自然保護室長(気候エネルギー・海洋水産・生物多様性・金融)
山岸 尚之

立命館大学国際関係学部に入学した1997年にCOP3(国連気候変動枠組条約第3回締約国会議)が京都で開催されたことがきっかけで気候変動問題をめぐる国際政治に関心を持つようになる。2001年3月に同大学を卒業後、9月より米ボストン大学大学院にて、国際関係論・環境政策の修士プログラムに入学。2003年5月に同修士号を取得。卒業後、WWFジャパンの気候変動担当オフィサーとして、政策提言・キャンペーン活動に携わるほか、国連気候変動会議に毎年参加し、国際的な提言活動を担当。2020年より自然保護室長。

京都議定書が採択されたときに、当地で学生だったことがきっかけでこの分野に関心をもち、大学院を経てWWFに。以来、気候変動(地球温暖化)という地球規模の問題の中で、NGOがどんな役割を果たせるのか、試行錯誤を重ねています。WWFの国際チームの中でやる仕事は、大変ですがやりがいを感じています。

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