立春とペンギンと持続可能なシーフード
2016/02/04
本日は立春!
まだまだ寒い日が続きますが、暦の上では、早くも春の文字が登場しました。
でも考えてみれば、それは当然ながら私たちのすむ日本の話。地球の裏側に行けば、当然「立秋」となります。
そんな日本の反対側、「今が一番いい季節!」という南米のチリでは、私たちがWWFチリの仲間たちと取り組んでいる、海の保全活動が進められています。
そのフィールドであるチリ南部の海は、文字通り恵み豊かな生物の宝庫。
魚介類はもちろん、アシカやウミカワウソといった海生哺乳類が息づき、マゼランペンギンをはじめとする水鳥が数多く集まる海です。
WWFではそうした生きものたちの調査と保護を進めながら、現地の主力産業であるサケ(サーモン)の養殖業を、環境や地域社会に配慮した「持続可能(サステナブル)」なものに変えていく後押しをしています。
その鍵になるのが、「ASC(養殖管理協議会)」による国際的な認証制度。
これは、その養殖業が本当に持続可能なものかどうか、第三者の視点から認証するもので、実際にそこで生産されたシーフードには、ASCのラベルが付けられます。
このラベルが付くことで、どれが持続可能なシーフードなのか、お店で魚を選ぶ人も一目で分かる仕組みです。
私たちは毎年6月、こうした「持続可能なシーフード」を広げてゆくための催し「サステナブル・シーフード・ウィーク」を実施してきました。
協力して取り組んでいるのは、ASCや、同じく天然の魚の認証を行なっているMSC(海洋管理協議会)の認証シーフードを積極的に取り扱っている国内企業の皆さん。
昨日もちょうど、そのための打ち合わせを行ないました。
まさにこれから検討に入るところですが、世界の海の自然や、そこに生きるペンギンたちの保全にもつながるこうした認証シーフードを、広く理解し、選んでいただけるように。工夫を考えてゆきたいと思います。(水産担当 山内)