ボルネオ島の申年カレンダー
2016/02/06
自然保護室の東梅です。
先日、ボルネオ島のマレーシア・サバ州にある、WWFマレーシアの事務所に行ってきました。
ここには、長らく私たちと一緒に森林の回復プロジェクトに取り組んできた、WWFマレーシアの仲間たちがいます。
今回の訪問の目的は彼らとの打ち合わせと、森の現場の確認でした。
この折、マレーシアのスタッフにもらった資料の中に、WWFマレーシアが発行しているニュースレターがありました。
面白いことに、その付録として小さなカレンダーが付いており、見てみると写真が全部サル、サル、サル! なんとマレーシア版の申年カレンダーでした。
しかも、登場するのは、ボルネオの固有種であるボルネオオランウータンやテングザルはもちろん、カニクイザル、ブタオザル、スローロリスなど、全てボルネオとマレー半島に生息するサルばかりです。
こうした熱帯の国の生きものの多様さは、サルひとつをとってみても明らかであることが分かります。
このカレンダーに登場するサルたちもそうですが、東南アジアの森に生息するサルは、今多くが熱帯林の消失と共に、絶滅の危機にさらされています。
一緒にもらったニュースレターには、そうした危機にある自然と、そこに生きる野生動物を守るために、フィールドで文字通り泥まみれになって奮戦するスタッフたちの手記もつづられていました。
急激な経済発展と共に押し寄せる乱開発の波をくいとめ、保護の成果を出すのは、非常に難しい取り組みです。
しかし諦めずに挑み続ける、そんな頼もしい海外の仲間たちと共に、私たちも頑張ってゆきたいと思います。