『新ビジョン2050 地球温暖化、少子高齢化は克服できる』を読んで


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温暖化担当の小西です。

地球温暖化が深刻化する一方、温暖化に否定的なトランプ政権が誕生するなど、先行きが読めない気分の中で、とっても元気の出る本を読みました!

タイトルは、小宮山宏・山田興一著『新ビジョン2050 地球温暖化、少子高齢化は克服できる』。

世界が量的な豊かさを維持しながら、質の高い生活を楽しめる「プラチナ社会」の実現が可能であることを、豊富なデータを使い、明快に歯切れよく示した一冊です。

もちろん温暖化対策についても、素晴らしい示唆に富む内容。

たとえば、「省エネルギーが進み、金属資源が都市鉱山に移行し、再生可能エネルギーが中核的エネルギーになるのは21世紀中であって遠い未来の夢ではない」という指摘の中では、そのカギの一例として下記のような項目を挙げています。

「日本は資源自給社会になる」
「健康支援と自立支援は重要産業」
「ビジネス化が持続性を担保する」

これを見た時、私はポンと膝を打つ思いでした。

もう一つ、印象的だったのが「飽和」というキーワードです。

身近な例として示しているのは、橋やビル、線路や自動車などで、大量に使われている鉄。

鉄は新しく生産する時には大量にCO2を排出する反面、スクラップとして回収し、リサイクルできる資源です。

本書では、すでに先進国では、こうした過去に生産された鉄などの金属が飽和に近づいており、都市はリサイクル可能な資源が眠る「都市鉱山」であると指摘。

それを活用すれば、ものつくり部門でも温暖化の防止に大きな貢献(低炭素化)ができるのです!

他にも、再エネの活用や、排出するCO2に値段を付ける「カーボンプライシング」についてなど、本当にためになるヒントが盛りだくさん。

少子化や高齢化に悩む、いわば「課題」の先進国である日本が、これを克服し、プラチナ社会を実現するならば、それは何よりのモデルになるのです。

将来に不安を感じる方、ぜひこの本を手に取ってみてください。

明るい気分になって自分にも何かできそう!と、思えると思います!

関連情報

自然保護室所属 気候変動・エネルギーグループ所属
小西 雅子

国連交渉や国内政策提言に従事。近年は気象予報士として予測できる電源である再生可能エネルギーの拡大に強い関心。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

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