© Yohsuke Amano/WWF-Japan

ゴジラはもう目覚めている?


私が子供のころから好きな生き物。ゴジラ!
自分の環境を破壊された怒りで日本に上陸する初代ゴジラから、生態系のバランスを乱す敵を葬る地球の守護神Godzillaまで、実はこの大怪獣は環境テーマと密接なかかわりがあります。

以前、参加した防災・減災会議で日本と同じ災害大国のチリ人から、日本は地震、津波、火山、台風、豪雪と災害が多いのに、ここまで発展して凄い!しかもゴジラもいるのに。と冗談交じりで言われたことがあります。

そんな災害大国に住む私から見ても、2021年のインドネシアで起きた災害は異常と感じるものでした。

185。この数字は2021年になってわずか3週間で起きた自然災害数です。

小さな地震などを除く、噴火や洪水、地滑り、大地震など深刻な災害の数です。

災害件数だけだと1年前の同期間は297件と更に多いのですが、死者は昨年の倍の184名、負傷者2700名、避難人数190万人と被害は甚大です。

インドネシア国家防災庁によると、2021年2月9日にはインドネシアの自然災害数は372件に増加。上記はその期間に発生した自然災害のタイプごとの図。

特に多いのは洪水です。
政府は気候変動(地球温暖化)による異常な降水量が原因と見解を述べています。

でも、気候だけが原因でしょうか?

インドネシアも日本と同じ災害大国。この写真は私たちが支援する西カリマンタン州の小規模農家支援プロジェクト地で発生した洪水です。2020年7月と9月に例年の規模を超える洪水が発生し、大きな被害をもたらしました。

地上に目を向けてみると、インドネシアの森はどんどん切り拓かれています。

WWFの最新報告書『森林破壊の最前線』では、2004年から14年間で、世界の24ヵ所で日本の1.2倍の広さの森が失われたことが明らかになりました。

このうち、3カ所はスマトラ、カリマンタン、パプアのインドネシア領です。

森は多くの生命を育むだけでなく、雨を保水して洪水や土砂崩れを防いでくれるなどの機能を持ちます。

確かに気候変動による影響もありますが、それを受け止める地上の変化にも原因があることが推察できます。

© WWF

赤で示されている場所が森林破壊の最前線の24地域。© WWF

空と地、両方に目をやり、私達が何をしなくてはいけないのか真剣に考えなくてはいけません。でないとゴジラが本当に目覚めるかも。

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自然保護室 森林グループ所属
天野 陽介

ロシアとインドネシアの森林にて、自然と人が共生していくためのフィールドプロジェクトを担当

カエルが好きなのに、捕食者であるヘビをタイの保護区で研究していたとき、銃声が。 保護区になるまでこの地に住んでいた老人が密猟者となる負の連鎖を目の当たりにし、自然を守るには人間社会を理解する必要があると痛感。自然と共生していくためには!そして娘に嫌われない父になるためには!が人生のテーマ。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは世界約100か国で活動している
環境保全団体です。

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