海の上の風力発電所と海鳥たちを見に行ってきました!


温暖化担当の小西です。
千葉県の銚子沖で、NEDO(新エネルギー、産業技術総合開発機構)が、洋上風力発電所の実証実験を、いよいよ2013年2月から始める、ということで、野鳥の専門家と一緒に視察に行ってきました。

冬のこの時期には、ウミネコやウミウ、カイツブリ類などの海鳥が見られるとのこと。前日からいそいそと双眼鏡と図鑑を準備し出発です。もちろん目的は洋上風車の視察ですが!!

当日は波が荒かったのですが、何とか午後に出港。沖合3.5㎞の洋上にある風車と、隣にある気象観測塔のすぐそばまで行くことができました。

特に私が心惹かれたのが気象観測塔です。高さ120mあり、10mごとに気象や海象のデータ採取ができるようになっています。

風任せの風力発電の発展には、どれだけ発電できるかの出力予測が重要ですが、この観測塔がとる気象データと、隣で風車が発電する発電量を合わせることで、精度の高い予測が可能になると期待されるのです!

また海鳥の様子も自動カメラやセンサーで捉え、その種類や飛ぶ高さなどのデータも取得。こうした点を事前に詳しく調べることの重要さも学びました。

帰途、日が暮れかける頃、洋上に映える夕日をうっとりと眺めていると、近づく屏風ヶ浦の上にたくさんの風力発電所の姿が。日本の未来を見るようでした。

海に囲まれた日本で、洋上風力発電所を増やすことは、自然エネルギーの大きな可能性を拓くことにつながります。

WWFでも2050年に自然エネルギー100%の世界を目指していますから、とても大事なポイント!

そして、そのためには海の環境や野鳥への影響を最小限に抑えなければなりません。

自然保護と自然エネルギーを共存させるためには、徹底したデータの収集と、研究を重ねていくことが大切と強く思った帰り道でした。

 

 

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まず鹿島港の埠頭に突き出た風力発電所を見学。圧巻の風景の中で、力強く風車が回り、「風」という地域の資源の貴重さを実感しました。

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ここの洋上風車の高さは80m。奥が気象観測塔。この実証実験は北九州でも行なわれており、太平洋側と日本海側の貴重なデータがとれるということです。

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NEDOと野鳥の専門家に説明を受けながらの乗船は、きわめて贅沢な経験!「ほら、カイツブリが海面すれすれに飛んでいる」と都度、教えてもらえました(しかしどうやって鳥の種類があんな遠くからわかるんだろう??)

 

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専門ディレクター(環境・エネルギー)
小西 雅子

博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。昭和女子大学特命教授、京都大学院特任教授兼務。
中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005 年に国際 NGO の WWF ジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び国内外の環境・エネルギー政策。2002 年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。環境省中央環境審議会委員なども務めている。著書『地球温暖化を解決したい―エネルギーをどう選ぶ?』(岩波書店 2021)など多数。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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