5月22日は「生物多様性の日」
2013/05/20
自然保護室の前川です。
5月22日は国連が定める「国際生物多様性の日」。地球上の生物多様性の危機と、それを守ってゆくことの大切さを考える日、とされています。
毎年、この日には、世界の各地で生物多様性の重要性を伝えるための企画が行なわれ、日本各地でもさまざまなイベントが開催されるようです。
東京ではその一つとして、環境省や国連生物多様性の10年日本委員会等が主催する記念シンポジウムが開かれます。
今年のテーマは「三陸復興国立公園の創設から考える生態系サービスの強化と持続可能な地域社会の構築」です。
WWFジャパンも、このシンポジウムにパネリストとして参加し、現在取り組んでいる「暮らしと自然の復興プロジェクト」の実施地域である、宮城県南三陸町での活動について紹介します。
南三陸町の戸倉地域では、震災後、漁協が率先して養殖密度を削減。環境に合わせた、高品質な水産物作りに着手しています。
震災前に戻すのではなく、より新たな未来に向けた、自然との共存を目指した取り組みです。
この戸倉の漁協の皆さんの取り組みが、環境にも配慮した、国際的な養殖の環境基準である「ASC認証」を参考にし、評価と改善プロジェクトの立案と実施を行なうことで、さらに持続可能な産業へと進展するように、私たちも支援してゆきたいと考えています。
震災から2年あまりが過ぎ、被災地は依然として多くの課題を抱えつつも、復興に向けさまざまな取り組みが実施されています。
震災を契機にどのような社会へと復興すべきなのか。その中で、「生物多様性」とどう向き合い、どう活かしていくのか。皆さんと考えていければと思います。

南三陸の海


豊かな海の恵みを支えているのは生物多様性の力です