ヒョウのすむロシアの森とお菓子屋さんより


※2023年6月26日をもって、WWFロシア(Vsemirnyi Fond Prirody)はWWFネットワークから離脱しました。

こんにちは!森林プログラムの古澤です。
先日、WWFジャパンから森林保全活動の支援を行なっている極東ロシアに行ってきました。

現地ではWWFロシアのスタッフと行動していたのですが、みんな日本の地震と津波による被害を心配してくれていて、原発や復興に向けた木材需要のことを気にかけていました。質問攻めにあって答えるのが大変でしたが、岐路に立つ日本の進路に、世界が注目していることを改めて実感しました。

とはいえ、今回のロシア行きの目的は、アムールヒョウとその生息地である森林を守る活動のため。
アムールヒョウは、広いロシアでも極東部のほんの一部の地域に、わずか40頭あまりしか生息していない絶滅のおそれの高い野生動物です。

そして、このアムールヒョウを絶滅から救うための鍵が、生息地である森を守ること。
現地の様子を説明してもらいながら、今後の活動に何が必要なのか、また課題についてWWFロシアのスタッフと話し合ってきました。

途中、WWFの支部もあるウラジオストックの街に寄ったのですが、アムールヒョウやシベリアトラ(アムールトラ)の像やそれをモチーフにした紋章などの装飾品をいたるところで目にしました。
WWFも地元の老舗お菓子メーカーにご協力いただき、商品の包装をヒョウ柄にしてもらったり、店内のインテリアで活動の紹介をしてくれているそうです!

この地域では、アムールヒョウやシベリアトラといった動物が、地域の自然を象徴する動物になっています。
自然が地域の人々の暮しや精神と、強く結び付いているんですね。日本も自然と人がうまく共存しながら歩んできた国の一つ。今後の再建を考える上でも、決して忘れてはならないことだと思います。

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ヒョウのデザインをあしらったお菓子。ウラジオストックにて。

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老舗のお菓子屋さんの一画を占めていました。よく売れているみたい!?

個体数わずか40頭といわれる、アムールヒョウの調査についてです。

 

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自然保護室(森林グループ所兼 マーケットグループ長)
古澤 千明

大学卒業後、民間金融企業での勤務を経てWWFジャパンに入局。2010年より主に東南アジアの森林保全プロジェクトを担当。インドネシアやメコン地域などのWWFオフィスとも連携しながら、森林減少の要因となっている農林産物の生産について、関係企業に生産現場の課題を伝えたり、調達改善のための支援に取り組む。2021年からは、マーケットグループ長も兼任し、森林保全の枠を越えて企業のサステナビリティの向上に努める。

幼いころから自然や生き物への興味はありましたが、WWFとの出会いは偶然でした。自然科学や生物のスペシャリストではない自分だからこそ、得られる理解・賛同もあると信じつつ、そうは言っても日々勉強です。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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