奇跡の一枚!?壊れたカメラトラップが捉えたもの


サイを捉えた、一枚の鮮明な写真。

東南アジアで最大の島、ボルネオ島の熱帯林に設置された調査用の自動撮影カメラ(カメラトラップ)のレンズに映ったものです。

実はこの一枚の背景には、スタッフも驚くストーリーがありました。

動くものがレンズの前を横切ると、赤外線センサーが反応して勝手にシャッターを切ってくれるのが、自動撮影カメラ。

壊れたカメラトラップに写ったスマトラサイ。

しかし、このカメラはどうやらセンサーが壊れていたようで、設置後、毎分ひたすらシャッターを切り続け、一日半ほど経ったところでバッテリーが切れて電源オフ。

そのごく限られた時間のあいだにサイがたまたま通りかかり、写ったというのです!

しかもこれは、世界でわずか300頭未満といわれる、絶滅寸前のスマトラサイ。

撮影しようと狙って、何カ月も森の中で頑張ってみても、見ることのできない動物です。

別のカメラでは、泥浴びをする姿が捉えられていた。

中でもボルネオ島に生息する亜種ボルネオサイは数が少なく、インドネシア領(カリマンタン)で、生存が確認されていたのは、ただ1カ所だけでした。

ところが、この1枚が撮影されたのは、そこから離れた別のエリア、これまで生息が確認されていなかった新しい場所でした。

きっかけは、地域の住民から寄せられた目撃情報でした。

WWFインドネシアは早速スタッフを現地に派遣。すると、足跡や食痕といった痕跡が見つかったため、カメラトラップでその姿を捉えようと試みたのです。

現地調査で見つかった食痕。小さな口で器用に幹をねじって皮を食べる

この壊れたカメラトラップが、まさにその代物で、調査を担当したスタッフも、驚きを隠せませんでした。

現在この地域では、サイを密猟から守るためのパトロールと、生息域や生態を把握するための調査が進んでいます。

時には幸運にも助けられながら(?)、スマトラサイの保護活動が続けられています(広報室・増本)。

自動撮影カメラを設置するスタッフ。対象とする野生動物の想定ルートや体高などをふまえて設置する。

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C&M室
増本 香織

個人サポーターリレーションおよびキャンペーン担当。ひとりでも多くの方が、地球や生きものたちのためにアクションを起こしたくなるような、気持ちが動くコミュニケーションを目指しています。

大学時代のインターンや前職を含め、ずっとNGOに携わっています。心から貢献したいと思える仕事に就けるありがたさを感じつつ、1歳と3歳の子育てにも奮闘中。上の子は「なんで?」「どうして?」真っ盛りの時期で、「お母さんはどんなお仕事をしているの?」「パンダのお世話?」と聞いてきます(笑)子どもたちの世代にどんな地球が残せるかは、今を担う私たちにかかっています。

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