新しいエネルギー政策の策定に国民の参加を!eシフトが要請


政府は現在、今後の日本のエネルギー政策のあり方を大きく左右する「エネルギー・環境戦略」の検討を進めようとしています。しかし、その検討は、従来の原子力政策の保持を望む経済産業省の影響力の下、閣僚による会議で進められるため、民意が省みられない恐れがあります。これに対し、脱原発と自然エネルギーを中心とした政策の実現を目指す市民団体「eシフト」は、検討プロセスの公開と国民の参加を強く求める意見を表明しました。

原発の保持を前提にした検討にNO!を

2011年5月11日の閣議決定で、政府は新成長戦略実践会議の下に「エネルギー・環境会議」を設置し、「エネルギー・環境戦略」の検討を行なうことを決めました。
これは、政府はこれからの日本のエネルギー政策のあり方を大きく左右する、重要なプロセスです。

しかし、その進行は閣僚の会議に任され、国民に対して開かれた形で行なわれないばかりか、実際の方針内容も、原子力を従来どおり、エネルギー政策の主軸に残す可能性が高いと見られています。

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この現状に対して、eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)は、2011年6月10日、今後の検討・意思決定の場のあり方をあらため、情報公開や国民参加の場を作ることを、強く要請しました。

eシフトは、福島第一原発事故をきっかけとして、脱原発と自然エネルギーを中心とした持続可能なエネルギー政策を実現させることを求める、環境NGOと個人が集まって設立した団体で、WWFジャパンもその一員として参加しています。

eシフトによる記者発表資料 2011年6月10日

勝手に密室で決めるのはやめてください!

エネルギー政策の中身はこれまでの延長!?

福島第一原子力発電所の事故によって、わたしたちは、さまざまな形で、耐えがたい苦しみと被害を受けることになりました。これからの原子力発電を含む日本のエネルギーのあり方がどうなっていくのかは、日本国民全員の暮らしやいのちに関わる、たいへん重要な課題です。

政府は、「革新的エネルギー・環境戦略」を検討することを決定し、官邸の新成長戦略実現会議の下に「エネルギー・環境会議」を立ち上げました(※)。

年央(7月頃)には中間的な整理を行い、重要論点ごとの基本原則(ミッション)と優先課題を設定し、年末にはそれを具現化、来年には決定、というタイミングが示され、閣僚がメンバーとなる会議において、密室の中ですすめられ、決定されていこうとしています。その背後で、経済産業省が、政局の混乱で政治が機能しきれない時期につけこんで、7月半ばには、これまでの路線のままで合意形成を急ごうとしている思惑もみられます。

これからの日本、そして国民一人ひとりにとってきわめて大切な議論が、このような密室の議論で、事故を経験した国民の民意の反映もなく進められようとすることは、民主性を欠く、たいへん大きな問題です。エネルギー政策のあり方は、国民の参加を得て、公開の場でしっかりと議論した上で決定するべきではないでしょうか。

eシフトは、下記の原則に基づき、検討・意思決定の場のあり方を改めるよう、強く要請します。

(1)透明性の確保
どのような経緯、理由づけで政策を見直し、検討し、新たに策定しているのかを国民が知ることが出来るよう、インターネット中継なども利用し、議論はすべてオープンとすること。

(2)情報公開
さまざまな関心や専門知識を有する国民による検証が可能となるよう、会合で用いられた資料、及び、検討過程で参考にしたデータや資料も全て公開すること。

(3)国民参加の民主的なプロセス
国民にとって重大な関心ごとであるエネルギー政策は、社会を構成するメンバーが公平に参加し、しっかりと深い議論を行うことができる、民主的な意思決定プロセスで決定すること。

以上を踏まえ、社会を構成するさまざまな主体が公平に参加することの出来る議論の場を持ち、民意を反映した政策決定を行うことを求めます。

(※)「政策推進指針」2011年5月11日閣議決定により、新成長戦略実践会議の下に「エネルギー・環境会議」を立ち上げ、「エネルギー・環境戦略」の検討を行うことを決めた。
検討体制は、次の通り。【会議の構成員】議長:国家戦略大臣、副議長:経済産業大臣・環境大臣、構成員:文部科学大臣・農林水産大臣・国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(経済財政政策担当)、議長の指名する内閣官房副長官、事務局長:内閣府副大臣(国家戦略担当)、【幹事会】座長:内閣府副大臣(国家戦略担当)、副座長:経済産業副大臣・環境副大臣、構成員:座長の指名する内閣官房副長官、文部科学副大臣、農林水産副大臣、国土交通副大臣、内閣府副大臣(経済財政政策担当)、加えて、必要に応じて環境府省、有識者が出席

問合せ先

eシフト:脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会 tel: 03-6907-7217  fax: 03-6907-7219

eシフト賛同参加 団体・個人(2011年6月現在)

FoE Japan、環境エネルギー政策研究所(ISEP)、原子力資料情報室(CNIC)、フクロウの会(福島老朽原発を考える会)、大地を守る会、NPO法人日本針路研究所、日本環境法律家連盟(JELF)、「環境・持続社会」研究センター(JACSES)、インドネシア民主化支援ネットワーク、環境市民、特定非営利活動法人APLA、原発廃炉で未来をひらこう会、気候ネットワーク、高木仁三郎市民科学基金、原水爆禁止日本国民会議(原水禁)、水源開発問題全国連絡会(水源連)、グリーンアクション、みどりの未来、自然エネルギー推進市民フォーラム、市民科学研究室、グリーンピース・ジャパン、ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン、フリーター全般労働組合、ピープルズプラン研究所、ふぇみん婦人民主クラブ、No Nukes More Hearts、A SEED JAPAN、ナマケモノ倶楽部、ピースボート、WWFジャパン(公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン)、GAIAみみをすます書店、東京・生活者ネットワーク、エコロ・ジャパン・インターナショナル、メコン・ウォッチ、R水素ネットワーク、東京平和映画祭、石出佳子(平和フォーラム)、飯沼佐代子(地球・人間環境フォーラム)、三上雄己、星川淳(一般社団法人act beyond trust)、鮎川ゆりか(一般社団法人Office Ecologist代表)、澤田慎一郎(全国労働安全衛生センター連絡会議)、安藤多恵子(市民エネルギー研究所)、きくちゆみ、山浦康明(日本消費者連盟)、林良樹 (鴨川自然王国)、田中正治 (ネットワーク農縁)、マエキタミヤコ、杉原浩司(核とミサイル防衛にNO!キャンペーン)、ピーター・バラカン、紅林進、吉本多香美、細野秀太郎(編集者)、野中ともよ、高野雅夫(名古屋大学大学院環境学研究科准教授)、村上東、丹羽順子

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