沖縄県名護市辺野古における辺野古基地建設の工事再開を受けた緊急声明


内閣総理大臣 安倍晋三 殿
国土交通大臣 石井啓一 殿
防衛大臣 岩屋 毅 殿
沖縄防衛局長 中嶋浩一郎 殿

(公財)世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)
 会 長  末吉 竹二郎 
 

沖縄防衛局は2018年11月1日、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古沿岸での辺野古基地建設に向けた海上での作業を開始した。

この政府の動きを受け、WWFジャパンは、沖縄防衛局ならびに政府に対し、抗議の意を示した声明を表明する。

沖縄県では去る10月1日に県知事選挙で、辺野古への基地の移設計画の見直しを訴えた候補者が当選し、これを支持する沖縄県民の民意が示された。

それにも関わらず、政府は工事再開を決定したが、この判断は、貴重な自然が残る辺野古周辺の環境を脅かすものでもあり、遺憾である。

2008年に全会一致で可決成立した生物多様性基本法(平成20年法律第58号)の制定文には、「生物の多様性は、地域における固有の財産として地域独自の文化の多様性をも支えている」また「我らは、人類共通の財産である生物の多様性を確保し、そのもたらす恵沢を将来にわたり享受できるよう、次の世代に引き継いでいく責務を有する」との理念に相反する判断である。

また、世界が合意し、また、政府として、その推進を目指している持続可能な開発目標(SDGs)には、「持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する」という目標(目標14)が掲げられているが、この目標にも反する行為である。

更には、2017年12月5日に国連総会で決議された「国連持続可能な開発のための海洋科学の10年」が近年中に始まるが、その趣旨にも反する行為である。

今日、海洋を含む自然環境は急速に悪化し、私たちの生活の安全を脅かすまでになっている。社会や経済の発展は、健全な自然環境なくしては成り立たない。沿岸の新たな埋め立ては、現在および将来の地域住民の健康で文化的な生活基盤となる自然環境を脅かすことにほかならない。

WWFジャパンとしては、政府に対し、沖縄の民意を尊重した判断を求めると同時に、辺野古周辺の自然-の豊かさをあらためて認識し、貴重な沖縄の自然の保全をいかに実現するかを議論し、その実施を強く求める。

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以上

 
※本声明の掲載にあたり当初、不完全な文面で掲載を行なっておりました。
訂正しお詫びいたします。

 

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