七夕の鳥


web担当の三間です。
あいにくの空模様の場所が多いようですが、今日は七夕の日。織女と牽牛のニ星が年に一度、出会うとされる日です。

この七夕伝説には、ある動物が出てきます。鵲(カササギ)という鳥です。
カラスの類で、声こそあまり良くないが、白と黒のツートンカラーを基調に、長い翼と尾を持つ、なかなか優雅でスマートな鳥。

主な分布域は、北米の一部と、温帯のアジア、およびヨーロッパ。日本でも、豊臣秀吉の時代に朝鮮半島から持ち込まれたといわれる個体の子孫を、九州の北部で見ることができます。

このカササギ、七夕にどう関係があるのかというと、
織女と牽牛の星が出会うには、天の川を渡らねばならない。その「橋渡し」をするのがカササギ。

一説によれば、たくさんのカササギが翼を並べて川に橋を架けるそうで、とにかく2つの星の逢い引きは、この鳥なくしては成り立たない、というわけです。

この話が早くから伝わっていたので、秀吉の時代に本物が九州にやってくるはるか以前から、カササギという鳥は日本では名を知られておりました。

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「かささぎの渡せる橋におく霜の~」なんて和歌がありますが、これを詠んだ大伴家持も、本物のカササギを見る機会は、たぶん無かったのではないかと思われます。

伝説の昔から天の川に橋をかけてきたカササギ。
今日のように天気が悪いと、橋渡しも大変そうですが、なにぶん一年に一度のこと、頑張ってもらわねばなりません。

七夕といえば8月の仙台が有名ですが、今日は被災地はじめ、各地でもさまざまな祭りが行なわれることでしょう。
星々に希望の念をこめて、これからの新しい一年に向けた祈りを捧げたいと思います。

 

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自然保護室(コンサベーションコミュニケーション グループ長)
三間 淳吉

学士(芸術学)。事務局でのボランティアを経て、1997年から広報スタッフとして活動に参加。国内外の環境問題と、保全活動の動向・変遷を追いつつ、各種出版物、ウェブサイト、SNSなどの編集や制作、運用管理を担当。これまで100種以上の世界の絶滅危惧種について記事を執筆。「人と自然のかかわり方」の探求は、ライフワークの一つ。

虫や鳥、魚たちの姿を追って45年。生きものの魅力に触れたことがきっかけで、気が付けばこの30年は、環境問題を追いかけていました。自然を壊すのは人。守ろうとするのも人。生きものたちの生きざまに学びながら、謙虚な気持ちで自然を未来に引き継いでいきたいと願っています。

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