国連本部で廃棄された食料が食材に!


先日、日本の安倍首相も参加した国連での会議。
国際社会が抱えるさまざまな問題について世界の首脳たちが交わす議論の中には、環境問題にかかわる課題も数多く含まれています。

そんなさ中、こんなニュースが目に留まりました。

各国政府の代表が、今年12月にパリで開催される国連の気候変動枠組み条約会議(COP21)について話し合っている時、昼食会の場で、廃棄処分されるはずの食料だけで作られた料理が供された、というのです。

食料と気候変動(地球温暖化)のつながりは、あまりピンと来ないかもしれません。

ですが、私たちが毎日食べる食料は、生産時、輸送時、保存時に、膨大なエネルギーを消費しています。

そのエネルギーの多くは、主に石油や石炭に由来する化石燃料。つまり、温暖化の原因になっているものです。

しかもその一方で、世界では農作物の生産量の三分の一にあたる約13億トンの食料が、毎年廃棄されています。(*1)

2013年9月に発表されたFAO(国連食糧農業機関)の報告書によれば、こうした世界の食料廃棄が原因で生じる二酸化炭素(CO2)の排出量は、2007年の1年間で約33億トンにのぼったと推定されています(*2)。

今回、国連本部でふるまわれた廃棄食料による昼食は、こうした資源のムダが、世界的な気候変動を深刻化させる一因になっていることを、あらためて認識するために企画されたそうです。

環境負荷を測る指標エコロジカル・フットプリント(EF)で、日本が環境に影響を与えている項目を調べたところ、食フットプリントが全体の20%、そのうち食料廃棄が25%を占めている(*3)

こうした食料廃棄が環境に負荷を及ぼしていることは、日本も同様です。

温暖化を止めるなんて一人ではできないと思っている皆さん、そんなことはありません。

今日からでも食料のムダをなくすことから貢献できます。ぜひ以下の動画を参考にしてみてください。(企画調整室 清野)

  • *1:FAO, 2011, 世界の食料ロスと食料廃棄
  • *2:FAO, 2013, Food wastage footprint Impacts on natural resources
  • *3:WWFジャパン 、2012, 日本のエコロジカル・フットプリント2012。

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企画管理室
清野 比咲子

深海生物や昆虫など人間には思いつかない生きものを知るたびに仕事への意欲をキープしています。ワシントン条約会議で世界の人々の真剣な議論を目の当たりにし、自然保護の醍醐味を味わいました。いまは、地球にダメージを与えない新たな時代の暮らし方を模索し、「環境なくして経済なし」と言い続けています。

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