苗木の種からつくるゾウの足跡


日本の皆さんこんにちは!

WWFインドネシアのエディです。私の仕事は、スマトラ島の中央部にあるテッソ・ニロ国立公園の森林を再生させることです。

ここは、アジアゾウやサイチョウなど、多くの野生生物のすみかを守るため、2004年にWWFなどの働きかけで設立された国立公園です。

アジアゾウの亜種、スマトラゾウ

国立公園とはいえ、かつては製紙会社が伐採し、その後に造成した植林地や、不法に侵入した人が開拓した後、放置された土地などもあります。

私は2011年から周囲の村の人々の理解と協力のもと、こうした土地に在来種、つまり本来の自然の森で生育していた樹種を植え、森をよみがえらせる活動を続けてきました。

作業は、ハチやヒル、またかみ付いてくる軍隊アリにも負けず、在来種の種を森の中から探し出すところから始まります。

育てている苗には日陰を好むものや、日差しに強いものなど、その種類と土地を見ながら植えていきます

種を無事に採取し、苗床に移して発芽させ、十分な高さまで育てても、勝負はそこから。

まず植えた苗木は、すぐに周囲の草に覆われてしまうため、下草狩りが欠かせません。

また土が乾燥しないよう、土に適度に草をかぶせたり、苗木に添え木をしたりと、少なくとも3年はメンテナンスを行なう必要があるのです。

植林用キャンプに、マレーグマが出没することもありました。

下草を刈って道を作り、5メートルおきに植えていきます。2011年から現在まで植えてきた土地は100ヘクタールです。

手塩にかけた苗木がゾウに踏みつぶされてしまうことも。

でもこれは自然の営みです。

この森は、もともとゾウのすみかだったのですから。

私の夢は、木を植えてきた場所がゾウの足跡でいっぱいになること。

そのためにも、在来種の植林は欠かせない取り組みです。

植林用キャンプの玄関にて。マレーグマが出没したので、柵を作りました。

私は今、この取り組みを、WWFジャパンのサポートで一緒にできていることを、嬉しく思っています。

森がよみがえるまでは、何十年とかかりますが、これからも続けてゆきます。(聞き取り、編成:自然保護室 伊藤)

関連情報

村の青年たちと。日々協力して植林に取り組んでいます。

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