ドイツ・ボンでの国連気候変動会議より


温暖化担当の山岸です。
ボンでの国連気候変動会議は今日で4日目を迎えました。

日本よりも随分と涼しく、今日などは上着がないと外は肌寒いくらいでした。ホテルのある小さな町から、会場のホテルまで、トラム(路面電車みたいなものです)を使って毎日通っています。

7時半くらいにホテルを出て、8時からWWFのチームでその日1日の打合せをして、日中は国連会議を傍聴したり、その合間に色々な国の政府代表の人たちと意見交換をしたりしています。そして、結構あっという間に一日が終わり、諸々の仕事が落ち着くのが午後8時くらい。ホテルへの帰途につき、仲間と食事をして帰ってまた次の日…という感じです。

今回は年末のメキシコ・カンクンでの会議(COP16)へ向けた準備会合のような位置づけなので、そろそろカンクン会議で合意が期待される内容のイメージが見え始めて来ないとマズイのですが、残念ながらまだ見えてきません。

2日目からは、ほとんどの重要な会合が非公開となり、私たちNGOのメンバーは断片的にしか情報が得られなくなっている上、またしても先進国と途上国の間で、厳しい対立が起きている模様。しかも、過去にもやったような議論を繰り返している傾向があり、政府代表の人たちも皆(そのことは分かりつつも)、打つ手なしの膠着状態に陥っています。

私たちNGOも、こうした状況を打開するような働きかけをもっとできないか、頭を悩ませながら議論をしたり、政府代表の人たちと意見交換をしてます。会議は明日の1日を残すのみです。

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自然保護室長(気候エネルギー・海洋水産・生物多様性・金融)
山岸 尚之

立命館大学国際関係学部に入学した1997年にCOP3(国連気候変動枠組条約第3回締約国会議)が京都で開催されたことがきっかけで気候変動問題をめぐる国際政治に関心を持つようになる。2001年3月に同大学を卒業後、9月より米ボストン大学大学院にて、国際関係論・環境政策の修士プログラムに入学。2003年5月に同修士号を取得。卒業後、WWFジャパンの気候変動担当オフィサーとして、政策提言・キャンペーン活動に携わるほか、国連気候変動会議に毎年参加し、国際的な提言活動を担当。2020年より自然保護室長。

京都議定書が採択されたときに、当地で学生だったことがきっかけでこの分野に関心をもち、大学院を経てWWFに。以来、気候変動(地球温暖化)という地球規模の問題の中で、NGOがどんな役割を果たせるのか、試行錯誤を重ねています。WWFの国際チームの中でやる仕事は、大変ですがやりがいを感じています。

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生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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