[COP10関連] 分科会「生物多様性と気候変動」に来ています


気候変動(温暖化)担当の小西です。
名古屋のCOP10会場に来ています。地球温暖化は、生物多様性を脅かす大きな原因の一つ。温暖化の担当としても、行かぬわけいはいきません!

今日は、「生物多様性と気候変動」というタイトルの分科会に出ています。

ポイントは、「気候変動の会議と、生物多様性の会議、それに砂漠化に対処する国際会議の3つにおいて、お互いに重なるところを一緒に考えていきましょう」ということ。

たとえば、森林の生物多様性を守る活動は、そのまま地球温暖化を防ぐ活動(森林は二酸化炭素を吸収するから)となり、砂漠化の防止にもつながる。それぞれを組み合わせて、取り組みの効果を上げよう!というわけです。

ところが一部の新興国は、温暖化防止と、生物多様性の保全をくっつけることに難色を示しています。どうやら、生物多様性の保全という視点からも、「二酸化炭素の排出削減目標」を掲げることが求められるのではないか、と懸念している模様。

気候変動の国際交渉には、このような対立が付き物ですが、COP10にもその影は見え隠れしています。 本当にどこでも国際交渉は難しい!

それでも、温暖化防止の取り組みは、今や生物多様性を守る取り組みそのもの、と言っても過言ではありませんから、何とか良い方向に議事が進むように、進行を見守りたいと思います。

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専門ディレクター(環境・エネルギー)
小西 雅子

博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。昭和女子大学特命教授、京都大学院特任教授兼務。
中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005 年に国際 NGO の WWF ジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び国内外の環境・エネルギー政策。2002 年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。環境省中央環境審議会委員なども務めている。著書『地球温暖化を解決したい―エネルギーをどう選ぶ?』(岩波書店 2021)など多数。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

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WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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