国連気候変動ボン会議。第2週目の始まり


ドイツのボンより温暖化・エネルギー担当の山岸です。
国連気候変動会議の第2週目が始まっています。

金曜日が最終日なので、そろそろ会議の着地点が見えているといいのですが、やっぱりというか、いつもの通りというべきか、まだ見えておりません。

新しい国際枠組みについて議論をしているダーバン・プラットフォーム特別作業部会(ADP)では、会議の最終成果物としてきちんとした形の合意文書を作るか、それとも簡単な議論のまとめにすることにして、もう少し自由な議論をするかで、相変わらず途上国と先進国の間で意見に隔たりがあります。

今日、さらにやや心配な兆候が出てきました。

太平洋の島国等からなるAOSIS(小島嶼国連合)が提案をしている、「再生可能エネルギーと省エネルギー分野に着目して、国際的な経験等を共有することで、削減努力の底上げをはかろう」という案について、中国、ベネズエラ、サウジアラビア等からなる一部の途上国のグループが、表向きは賛成しながらも、よく聞くとやや難色を示しているととれる発言をし始めたのです。このAOSIS提案は、先進国も前向きになっているところだったので、ここでまた話しがこじれると、非常にやっかいです。

同僚の中には、それほど気にならなかったという人もいるので、私の杞憂であるといいのですが...

さて、私は会合を傍聴しつつ、午後にサイドイベント、つまり公式な交渉とは別の、研究機関などが開催するセミナーに、パネルディスカッションのパネリストとして参加してきました。クリーン開発メカニズム(CDM)の将来、というやや専門的なテーマだったのですが、多くの人が集まり面白い議論でした。こういうイベントも、各国の政府代表との貴重な交流機会です。

会議終盤、非公式会合と呼ばれる密室会議が増え、NGOがきちんと傍聴できる会議が減ってきているのですが、情報を集めて、働きかけは続けていきたいと思います。

自然保護室 気候変動・エネルギーグループ所属
山岸 尚之

国連交渉や国内の気候・エネルギー政策でのアドボカシー(提言)活動を担当。

京都議定書が採択されたときに、当地で学生だったことがきっかけでこの分野に関心をもち、大学院を経てWWFに。以来、気候変動(地球温暖化)という地球規模の問題の中で、NGOがどんな役割を果たせるのか、試行錯誤を重ねています。WWFの国際チームの中でやる仕事は、大変ですがやりがいを感じています。

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