年末のパリに注目!国連交渉の山場COP21に向けて


うだるような猛暑が続いたかと思えば、いきなり大雨で家が押し流されるような洪水。記録のないほどの大雪や長期にわたる干ばつ...

最近、日本はもとより、世界中からこうした異常な気象をめぐる気になるニュースがよく聞かれます。

気候変動が進んだ未来の世界では、こういった異常気象がもはや「異常」ではなくなり、頻度も増し、強大化すると予測されています。

残念ながら地球温暖化はもはや防げません。世界の平均気温は上昇の一途です。

© Global Warming Images / WWF

それでも努力次第では、この気温上昇を、深刻な影響に歯止めをかけるぎりぎりのラインとされる「2度未満」のレベルに抑えることはまだ可能です。

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)によると、そのために必要なことは、2050年には世界全体で排出量を40~70%削減し、今世紀末には排出をゼロにすること。

2050年には世界人口が90億まで増えると予測される中、これを実現することが求められているのです。

しかし、これは決して不可能ではありません。

6月にドイツで開催された国連の気候変動会議の様子

IPCCは、世界が一致協力して、省エネや、太陽光、風力といった再生可能な自然エネルギーなどの利用に切り替えれば、それは可能だと示しています。

その道筋を作る上で重要なのが、今年の年末、パリで開催が予定されている国連会議(COP21)です。

2050年に排出を半減させるために、2030年頃にはどの程度減らしていくべきか。世界の国々のリーダーに、そのチャレンジの決意が問われるのです。

まさに温暖化防止をめぐる国際交渉のピーク!

このCOP21について今週末、私は大阪で開かれるイベントでお話しします。

CASAの早川さんと一緒に、わかりやすく、そして面白くお伝えしたいと思っていますので、ぜひお越しください!!(温暖化担当 小西)

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専門ディレクター(環境・エネルギー)
小西 雅子

博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。昭和女子大学特命教授、京都大学院特任教授兼務。
中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005 年に国際 NGO の WWF ジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び国内外の環境・エネルギー政策。2002 年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。環境省中央環境審議会委員なども務めている。著書『地球温暖化を解決したい―エネルギーをどう選ぶ?』(岩波書店 2021)など多数。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

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