「地球の自然を守る」ということ
2016/07/13
先日、IUCN(国際自然保護連合)主催の勉強会に参加して来ました。
この勉強会の目的は、大きな節目である2020年を前に、自然保護の歴史を振り返ろうというもの。
省庁、企業、団体などさまざまな立場の意見を伺うことができました。
特に印象深かったのは、そうした活動の中で「やっとNGOがモノを言える時代になってきた」ということです。
「非政府組織」を意味するNGOは、政府でも企業でもない立場だからこそ、客観的で自由な意見を述べることができます。
とはいえ、実際に「話を聞いてもらう」「専門家として信用してもらう」のは大変なこと。
特に、「環境保全」や「自然保護」という言葉が、まだ一般的でなかった1970年代頃には、NGOの活動や考えを理解してもらうのにとても苦労した、という話が参加者の間からも聞かれました。
私たちWWFも、そんな歴史を歩んできたNGOのひとつ。
そして、この50年間に「地球の環境を守る」ことの大切さは確実に広まり、多くの企業や政府機関が、時にはNGOと共同で、そうした活動に取り組むようになりました。
しかしその一方で、絶滅の危機にある野生生物の数は増え続け、森や海などの環境の悪化や、温暖化が進行しています。
地球を守る活動以上に、環境が受けているダメージの方が、まだ大きいのです。
2020年は、東京オリンピックの開催年であり、温暖化対策の新たな国際枠組み「パリ協定」の始まりの年でもあります。
手遅れになってしまわないように、また未来に希望が託せる2020年を迎えるためにも。
私たちみんなの手で、地球の環境を守ってゆく活動を広げてゆきたいと思います!(広報 松岡)。