春の田んぼに命の息吹~サシバの里で
2018/04/10
こんにちは。法人パートナーシップ担当の小田です。
この週末、サシバの生息する栃木県の里山へ、麻布中高・生物部の皆さんと一緒に、春の生物調査に行ってきました。
まだ肌寒い日でしたが、田植えを待つ里山には、そこかしこで命の息吹が感じられました。スミレや菜の花も満開。
冬眠から目覚めたシマヘビ、ツチガエル、アマガエル、アカハライモリ、ホトケドジョウ、タガメ、タイコウチ、ゲンゴロウ類にも遭遇。
シュレーゲルアオガエルの大合唱の中、畔にはたくさんのオタマジャクシが跳ねていました。
調査で頼りになるのは、自分の目と知識と勘、そして手で操る網だけ。あとは熱意と根気で、生物部員の皆さんが一日奮闘し、このような希少な生き物たちの生息を確認できました。
実は、日本の田んぼは、世界的に見ても生物多様性の宝庫。一方で、開発や耕作放棄等によって、多くの絶滅の危機に瀕した生き物たちの住処でもあります。
先ほどのタガメ(絶滅危惧II類(VU))もホトケドジョウ(絶滅危惧IB類(EN))もアカハライモリ(準絶滅危惧種(NT))も環境省レッドリストに搭載されている絶滅が心配される種。「えっ、自分が子どもの頃は普通に身近に見られたのに」と驚かれる方も多いと思います。
この日本の人と自然が調和した豊かな風景を守るため、WWFジャパンでは、国内の生物多様性保全プロジェクトも展開中です。
田んぼの生き物たちから、新しい週への原動力を得て、帰宅しました。
仕事に追われている忙しい皆さんも、たまには都会から離れて、身近な里山で体を動かし、生き物のパワーに触れてみませんか。