「再生可能エネルギー100%」を実現する10の提言


2050年までに世界を
「再生可能エネルギー100%」に

地球温暖化をくいとめるためには、石炭や石油などの化石燃料に大きく依存した、現在の世界のエネルギー事情を大きく転換する必要があります。

WWFでは2011年に、そのための道筋を明らかにするエネルギーシナリオを作り、報告書『The Energy Report - 100% Renewable Energy By 2050(エネルギー・レポート~2050年までに再生可能エネルギー100%)』で明らかにしました。

このレポートに基づき、WWFでは2050年までに「再生可能エネルギー100%」の世界を実現するため、10の項目について提言を行なっています。

「再生可能エネルギー100%」に向けた
10の提言

エコフィスのシナリオが提示した将来像を更に推し進め、「再生可能エネルギー100%」の将来を実現していくため、WWFは以下の10項目を提言しています。

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▲『The Energy Report - 100% Renewable Energy By 2050』
に基づいた、2050年までの世界の
エネルギー供給内訳の変遷

1.クリーン・エネルギー

最もエネルギー効率の高い製品のみを普及させること。 また、2050年までに全ての人に十分なクリーン・エネルギー(CO2の排出を抑えたエネルギー)を供給できるよう、既存および新たな再生可能エネルギー源の開発を行なうこと。

2.送配電網

送配電網および取引を通じて、クリーン・エネルギーの供給と売買ができるようにすること。そうすることで、さまざまな地域という壁を越えて、持続可能なエネルギー源を最大限に有効活用することができます。

3.全ての人のエネルギーへのアクセス

世界の全ての人が、クリーンなエネルギーを使えるようにすること。今現在、電力を使っていない途上国の人々を含め、全ての人に電気を供給し、効率的で持続可能なエネルギー利用を推進すること。

4.投資

再生可能でクリーンなエネルギーとエネルギー効率の高い製品や建物に対する投資を行なうこと。

5.食糧

食糧を粗末にしないこと。土地を自然の状態に近づけ、持続可能な林業やバイオ燃料の生産を行なうために、効率的かつ持続可能な方法で生産された食糧を選択すること。また、全ての人が持っている、健全な食生活に欠かせないたんぱく質を摂取する権利を守るため、富裕層は肉の摂取を控えてゆくこと。

6.材料

廃棄物を最小にし、エネルギーを節約するために、リデュース・リユース・リサイクル(減らす・繰り返し使う・再資源化)を行なうこと。耐久性の高い材料を開発すること。もちろん、必要のないものは作らない。必要のないことはやらないようにすること。

7.輸送

エネルギー効率のよい公共交通が、より広く利用されるように、また、人やものの輸送距離を減らすことができるように、インセンティブを提供すること。可能な用途に対しては電化を進め、電化がむずかしい船舶・航空分野に対しては、水素燃料や他の代替燃料に関する研究を支援すること。

8.技術

エネルギー効率と、再生可能エネルギーの研究開発を促進するために、国のレベルで、また二国間、多国間で、行動計画を策定すること。

9.持続可能性

再生可能エネルギーの拡大が「環境の保全」および「開発」の目標を、確実に両立できるようにすること。そのための厳格な持続可能性基準を策定・施行すること。

10.国際社会の合意

再生可能エネルギーを拡充し、エネルギー効率を向上させるために、世界の協力を促し、またその指針となるような、積極的な温暖化防止・エネルギー合意(「京都議定書」に続く次期枠組み合意)を支援すること

世界をリードする国や企業の挑戦

この提言の内容には、すでに広く知られている事も多く含まれていますが、実際に実現してゆくことは、決して容易なことではありません。

それでも、世界では、こうしたポイントをしっかり踏まえて事業や政策に取り組む企業や国の政府が、次世代の国際社会と経済・産業活動をリードする存在になると見られています。

既存の権益や体制に捉われずに、未来に向けたビジョンを持つことができるか。 それは、温暖化対策に取り組む上で欠かすことのできない、重要な視点なのです。

レポート全文のダウンロード

上記の選択と提言については、こちらのレポートで詳しく紹介しています。

報告書『The Energy Report - 100% Renewable Energy By 2050(エネルギー・レポート~2050年までに再生可能エネルギー100%)』

関連記事

記者発表資料 2011年2月3日
WWF『エネルギー・レポート』を発表 2050年までに100%再生可能エネルギーは実現可能!

 

 
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