地方環境事務所の地方移管に対する要望書


要望書 2011年11月11日

環境大臣 細野豪志 殿
民主党陳情要請対策本部本部長 輿石東 殿

謹啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申しあげます。
日頃より当法人の環境保全活動に、ご理解・ご協力をいただき、誠にありがとうございます。

さて、地域主権改革による国と自治体の関係を、国が地方に優越する上下の関係から、対等な立場で対話できる関係へと根本的に見直す取組に敬意を表します。

現在、わが国は、2010年10月に開催されました生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の議長国であり、議長を務めた環境政務三役のご尽力により新戦略計画・愛知目標や遺伝資源、遺伝子組み換えに関連した議定書が合意されました。

わが国は、COP10議長国として、各種議題における議論に積極的に参加・貢献すると表明しております。一方、都道府県における生物多様性保全の現状を概観すると「生物多様性地域戦略」の策定状況は、わずか14道府県(1道1府11県)の策定に留まっており、自治体での生物多様性保全の取組体制が十分整っているとは言い難い現状です。

日本の国立公園や国指定鳥獣保護区を始めとする保護区制度は、生物多様性を保全する為の屋台骨とも言われており、国際的な視野に立って、国立公園の保全・管理や絶滅のおそれのある野生生物の保護、広域的な鳥獣の保護・管理を進めなければなりません。

議員立法によって成立した、生物多様性基本法(平成20年6月6日法律第58号)の前文では「国際的な視点で見ても、森林の減少や劣化、乱獲による海洋生物資源の減少など生物の多様性は大きく損なわれている。我が国の経済社会が、国際的に密接な相互依存関係の中で営まれていることにかんがみれば、生物の多様性を確保するために、我が国が国際社会において先導的な役割を担うことが重要である。」と述べております。
これらの観点から、以下を要望致します。

国際的な視野に立って、重要な国立公園などの保護区の指定と実効的な管理を行う為に、国の機関である地方環境事務所が、
1)現地において国指定の国立公園など保護区を直接管理すること、および
2)広域に連携を必要とする野生生物行政を担う体制を維持すること
を、今後も国が責任を持って進めること。

なにとぞご高配のほど、よろしくお願い申し上げます。

公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン 会長 德川恒孝

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