日本のエネルギー政策の見直しプロセス


【参考情報】日本のエネルギー政策の見直しをつかさどる3つの会議

日本の中長期のエネルギー政策の議論が本格化してきました。
エネルギー政策の見直しをつかさどる会議は主に3つに分かれています。既存の会議は二つ。さらに、新しく国家戦略室の中に設けられた会議があります。ここでは、その仕組みと役割、大まかな会議の進展の内容をお知らせします。

エネルギー政策見直しの会議

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「総合資源エネルギー調査会」経済産業省

経済産業省の下にある「総合資源エネルギー調査会(総合エネ調と呼ばれる)」は、エネルギー政策基本法第12条に基づき、エネルギー政策の10年程度の将来を見越して基本的な方向性を示す計画「エネルギー基本計画」を策定する会議です。2003年10月に策定後、2007年3月の第1次改定を経て、2010年には第2次改定が行なわれました。

これは原発重視の計画で2020年に9基、2030年には少なくとも14基の新設をうたい、電力に占める原発の割合を53%にするという内容でした。福島原発事故を受けて、2011年に当時の菅総理がエネルギー基本計画を白紙から見直すと発表し、2011年10月から見直し会議が開始されました。2012年の夏を目処に改定が行なわれる見込みです。

「原子力委員会・原子力大綱策定会議」内閣府

内閣府の下にある原子力委員会は、原子力基本法に基づいて1956年に設置され、原子力利用のための研究・開発・利用に関する政策を決め、原子力政策大綱を策定しています。総合企画・評価部会と3つの専門部会が置かれています。2005年に策定された原子力政策大綱の見直しを行なう新委員会が発足しており、福島原発事故で中断された後、2011年9月に「原子力大綱策定会議」として本格的な見直しに着手しました。2012年の夏を目処に原子力政策大綱の改定が行なわれる予定です。

「エネルギー・環境会議」国家戦略室

国家戦略室の下に設けられた「エネルギー・環境会議(エネ環会議と呼ばれる)」は、福島原発事故を受けて当時の菅総理が設置したもので、次の野田内閣の下で、エネルギー政策の司令塔という位置づけで継続されています。

古川元久・国家戦略担当相が率いており、枝野幸男経産相、細野豪志原発事故担当相兼環境相ら、7人の閣僚で構成されています。2011年7月に「エネルギー中長期政策の中間整理」が発表されて、脱原発依存を打ち出しています。

総合エネ調と原子力委員会と、あわせて3つの会議が並行して進められ、2012年夏にエネ環会議がとりまとめて、政府のエネルギー政策の指針となる「革新的エネルギー・戦略会議」が発表されることになっています。

これら3つの会議の議論が、中長期の日本のエネルギーの方向性を決めることになります。原子力を主軸としたエネルギー政策が転換され、温暖化の防止につながる将来像が打ち出せるか、注目していく必要があります。

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