エネルギー問題と気候変動について


WWFジャパンでは、こうした課題を解決し、省エネルギーと再生可能エネルギーの普及により二酸化炭素を排出しない社会を実現するための1つの"道筋"として、『脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案』という報告書を策定しています。

温室効果ガスを排出する「源」

地球温暖化の主要因

地球温暖化を引き起こす原因となる温室効果ガス。

その排出の内訳をみると、先進諸国では約90%近く、日本では約95%を二酸化炭素が占めています。

二酸化炭素はひとたび大気中に放出されると、植物や海洋に吸収されない限り、半永久的に大気に残存して、温暖化に極めて大きなインパクトをもたらすため、その早期削減が重要となります。

温暖化に与えるエネルギー関連分野の影響力

二酸化炭素は身近な生活活動から産業活動に至るまで、あらゆる活動から発生します。

その中でも特に大きな排出源となっているのが、発電分野と産業分野になります。

日本においては、発電分野からの排出が最も大きく、発電分野と産業分野を合わせるとその排出割合は7割近くにも達します。

省エネルギーと再生可能エネルギーの重要性

有望な温暖化対策

発電分野と産業分野において排出量が大きい背景には、現代型の多消費社会を支えるために多くの化石燃料を消費して、電気や熱などの「エネルギー」を産出(そして消費)しなければならないという事情があります。

そのため、利用するエネルギーを削減することが、化石燃料ひいては二酸化炭素の排出削減につながるため、エネルギーを多く使う産業分野では、まずは使うエネルギーを効率よく削減する『省エネルギー』が対策として重要になってきます。

また同様に発電分野では、エネルギーを生み出すにあたり、化石燃料を使わないことが削減対策となるため、太陽光や風力など二酸化炭素を排出することなく発電できる『再生可能エネルギー』を導入していくことが重要となります。

普及に向けた可能性

日本は省エネ技術の普及が進んでおり、これ以上省エネルギー対策を行なうことは、「乾いた雑巾を絞るようなもの」であるとよく表現されます。

たしかに優れた省エネ技術を有する日本ですが、その技術の普及が進んでいるかというと必ずしもそうではありません。

いわゆる「ものを1つ作るために利用するエネルギー量」の指標となる、製造業(鉱工業)におけるエネルギー消費原単位を見ると、1990年前後から大きく変わっておらず、まだまだ改善の余地が残されていると言えます。

関連情報

WWFジャパンの『脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案』

原発のような危険なエネルギー源に頼らず、温暖化問題の解決にも繋がるような、持続可能なエネルギー社会を実現することが今、求められています。 WWFは、そのために「自然エネルギー100%」の未来を目指すことこそが必要だと考え、『脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案』を提示しています。

(出典)日本エネルギー経済研究所・計量分析ユニット(2014) 『エネルギー経済・統計要覧 2014年版』 省エネルギーセンター

太陽光や風力などによる再生可能な自然エネルギーついても同様です。

世界でみると、OECD加盟国では約20%、欧州などでは約25%もの電力が再生可能エネルギーにより供給されています。

一方、日本では、普及率はその半分程度の約13%に過ぎません。そのうち、従来型の大型水力(ダム)発電を除くと、わずか4%程度になってしまいます。

しかし幸いなことに、日本には豊富な自然エネルギーの資源が存在します。

環境省による試算では、太陽光だけで約3億3,000万KW、風力では約1億6,000万KWもの再生可能エネルギーを導入できる可能性があることが分かっています。日本の現在の総発電設備容量が約2億9,000万KWであることを考えると、その量が決して小さくないことが分かります。

普及への"鍵"と"道筋"

今後、省エネルギー技術や再生可能エネルギーを普及させるためには、いくつかの課題に取り組んでいかなければなりません。

省エネルギーの普及には、社会で求められるエネルギー効率の底上げが重要となってきます。

例えば、日本では製品性能の底上げを図るため、製品の最低効率を定める『トップランナー制度』がありますが、住宅建材などに設けられている基準値は、まだまだ欧米諸国の水準に比べ低くなっています。

とりわけ、再生可能エネルギーの普及に向けては、下記の3点のような、需要と供給の双方側で対策を講ずることが、更なる普及への鍵となります。

  1. 再生可能エネルギーを多く受け入れることができる電力供給体制の構築
  2.  
  3. 再生可能エネルギーをより利用することができる市場の整備
  4.  
  5. 再生可能エネルギーの環境負荷を与えない導入方法の確立

WWFジャパンでは、こうした課題を解決し、省エネルギーと再生可能エネルギーの普及により二酸化炭素を排出しない社会を実現するための1つの"道筋"として、『脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案』という報告書を策定しています。

関連情報

WWFジャパンの『脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案』

原発のような危険なエネルギー源に頼らず、温暖化問題の解決にも繋がるような、持続可能なエネルギー社会を実現することが今、求められています。 WWFは、そのために「自然エネルギー100%」の未来を目指すことこそが必要だと考え、『脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案』を提示しています。

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