「再エネ」促進を求める自然保護団体の共同声明を出しました


気候変動・エネルギー担当の市川です。
東京あたりもだんだん暖かくなってきて、日中は半袖でも暑い!と思うくらいの日が増えてきました。

ニュースでは早くも、原発問題にからんで夏場の電力が足りる!?足りない!?の話が出初めています。

太陽光や風力など枯渇することのない「再生可能な自然エネルギー」、いわゆる「再エネ」をもっと広げて行かないと、地球温暖化の問題のみならず、こうしたことが日本で毎年問題なるので、私たちも頑張らねばならないところです。

ただ、「再エネ」には、ネガティブな面もあります。

大きなものとしては、風車が鳥の渡りコース上に建てられてしまったり、地域の景色を改変してしまうといった問題。特に再エネは、生み出せるエネルギー量に対して、設備が占める面積が大きいため、大きな容量を得ようとすると、それだけ大きな設備が必要となります。

温暖化を抑止し、原発をなくしてゆく上で、「再エネ」は欠かせないものですが、それが地域の自然や生物多様性を大きく損なうようなことがあってはいけません。

いま私が担当している「再生可能エネルギーの地域普及プロジェクト」も、こうした再エネのネガティブな面をなるべく押え、規模や場所について地域社会の理解と合意を得ながら進めることが、大事なポイントになっています。

なかなか100%の合意というのは難しいのですが、出来る限り、そのための努力をしなくてはと思っています。

先日はこれに関連して、国内を代表する自然保護団体の、日本野鳥の会、日本自然保護協会の方々と一緒に、「再エネ」を広く日本で導入してゆく上で重要なキーポイントをまとめ、共同声明として発表しました。ぜひぜひ一読してみてくださいね!

3つの自然保護団体で、環境省に共同声明を提出しました。

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自然保護室(気候・エネルギー)
市川 大悟

学士(農学)
準学士(機械工学)
高等専門学校で機械工学を専攻後、大学で環境学を修了。卒業後は工学分野の知識を活かし、環境分野とも関わりの深いエネルギー分野のエンジニアを経て、2012年にWWF入局。以降、再生可能エネルギーのプロジェクト担当者として活動。

子どもの頃にどっぷり遊び漬かった田舎の原風景。その自然をこれからも残したいと考えてWWFに。元は畑違いのエンジニアですが、逆に培った工学の経験と環境の知識を糧に、エネルギー面から環境問題の解決に貢献したいと考えています。主な活動は、地域での再生可能エネルギーの導入を手助けすること。モデルプロジェクトの組成や、合意形成の援助、国の制度を変えるための政策提言などを行っています。
人と自然が共存できる社会を、皆さんにお見せできるよう、これからも頑張っていきます!

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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