2人に1人が「生物多様性」という言葉を知っている!


草刈です。
環境問題に関する世論調査の結果が公開されました。世論調査とは、内閣府大臣官房政府広報室が行なっているもので、生活のさまざまなバロメーターの一つとされています。

今回の世論調査のテーマは二つあります。
1)循環型社会に関する意識調査(11項目)
2)自然共生社会に関する意識(9項目)

自然共生社会についての調査結果を見ると、全般的に2009年と2012年に意識の高まりが見て取れます。おそらく、2010年の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が、日本で開催された効果だと思われます。

「生物多様性」という言葉の認知度については「言葉の意味を知っている」が12.8%から19.4%にアップしました。また「意味は知らないが言葉を聞いたことがある」は、23.6%から36.3%にアップ。つまり、55.7%の人が生物多様性の言葉を知っていることになります。すごいですね!

一方、COP10で合意された「愛知目標」の認知度は「内容を知っている」が3.9%。「聞いたことがある」は14.4%でした。81.7%の人は全く知らないのです。

また「自然に対する関心」の結果について、「非常に関心がある」は、2009年は35.2%だったのに対して、2012年は、29.5%で5.7ポイントダウンしました。これはきっと東北大震災が起きたため、関心がそちらに向いた影響と思いますね。

一つ心配なのは、外来生物の世論調査と同様、30~39歳の世代の意識が低いこと。働き盛りの人々は、自然や生物多様性どころではないということでしょうか?

環境省の記者発表では、今回の世論調査の結果を、生物多様性の主流化に活用するとしています。

私たちとしても、今後の自然保護、生物多様性の取り組みの際の重要な参考にしてゆきたいと思います。

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「生物多様性の言葉の認知度」

クリックすると拡大します

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世論調査アンケート「生物多様性に配慮した
生活のための今後の取り組み」について。
ほとんどの取り組みが増加する中で、「自然や生きものについて、家族や友人と話し合う」という回答だけ、2009年の24.6%に対し、2012年は23.7%に減少していました。インターネットやスマートフォンなどの普及が、対面のコミュニケーションを衰退させている?のかもしれません。

クリックすると拡大します(内閣府、環境問題に関する世論調査より)

 

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自然保護室 国内グループ所属
草刈 秀紀

日本の自然保護にかかわる法制度の改善をめざす取り組みを行なっています。

子どもの頃から動物が好きで、農業者でもないのに農業高校の畜産科に行き、上京して大学時代に多くの自然団体の会員になりました。野生のエルザのゲームワーデンにあこがれ、32年前に職員になりました。最近は、永田町を徘徊しています。

人と自然が調和して
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WWFは世界約100か国で活動している
環境保全団体です。

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