地球温暖化に関係する国連機関で働きませんか?


温暖化・エネルギー担当の山岸です。
6月末と7月上旬に、外務省が東京と大阪で、温暖化分野の国連機関で働く人の話を実際に聞けるセミナーを開催するそうです。

ご関心のある方は最後のリンクからぜひ参加してみてください。

私事で恐縮ですが、私が「温暖化」という分野に関心を持つきっかけになったのは、1997年のCOP3(国連気候変動枠組条約第3回締約国会議)と、そこで採択された「京都議定書」でした。

国連気候変動枠組条約の関連会議の様子(ドイツ・ボン)

当時大学の1回生であった私にとって、従来の「環境」問題のイメージを越えて、政治・経済が複雑に絡み合う問題であることが、非常に印象的で、興味を持ちました。

その後、大学院を経て、何とか「温暖化」に関係する仕事に就いたのですが、十数年前の当時とは違って、最近はこの分野での仕事もずいぶんと幅広く、多くなった気がします。

それでもまだ、日本人が少なくて、困っている業界があります。それが国連機関です。

国連は「国際的な」職業の代表格ともいえる職場で、日本政府も多くの拠出金を出していますが、そこで働く「人材」は少ないのが現状。

これは、ドイツ・ボンにある国連気候変動枠組条約の事務局をはじめ、お隣韓国の松島(ソンド)国際都市にある緑の気候基金(GCF)の職員などにも共通する課題のようです。

お金は出しても、人がいなければ、国際社会での存在感は示せませんし、問題の解決にも積極的に貢献するのが難しくなります。

そうした中、今回の外務省のイベントのように、実際に働く人から話を聞くことができるのは貴重な機会だと思います。

就職活動中の学生の方から、新しいキャリアをお考えの方まで、多くの方がこの分野のお仕事に進出され、仲間が増えることを祈っています。

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自然保護室長(気候エネルギー・海洋水産・生物多様性・金融)
山岸 尚之

立命館大学国際関係学部に入学した1997年にCOP3(国連気候変動枠組条約第3回締約国会議)が京都で開催されたことがきっかけで気候変動問題をめぐる国際政治に関心を持つようになる。2001年3月に同大学を卒業後、9月より米ボストン大学大学院にて、国際関係論・環境政策の修士プログラムに入学。2003年5月に同修士号を取得。卒業後、WWFジャパンの気候変動担当オフィサーとして、政策提言・キャンペーン活動に携わるほか、国連気候変動会議に毎年参加し、国際的な提言活動を担当。2020年より自然保護室長。

京都議定書が採択されたときに、当地で学生だったことがきっかけでこの分野に関心をもち、大学院を経てWWFに。以来、気候変動(地球温暖化)という地球規模の問題の中で、NGOがどんな役割を果たせるのか、試行錯誤を重ねています。WWFの国際チームの中でやる仕事は、大変ですがやりがいを感じています。

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