震災からの復興計画と沿岸の自然再生


自然保護室の前川です。
来週19日の土曜日に、東京の渋谷で「海の生物多様性フォーラム 日本の海の今を考える」を開催します。

生物多様性保全という観点から、日本の沿岸と海が抱えている問題を明らかにし、これからどのような政策や解決方法が必要とされるのかを、一般の方をはじめ、行政や専門家、メディア関係者の方々と一緒に考えるものです。

もちろん、昨年の東日本大震災にもこれは大きく関係する課題であり、フォーラムの第2部のパネルディスカッションでは、「津波被災地の沿岸域、生物多様性と復興・復旧を考える」というセッションを行ないます。

今ちょうどその準備として、各県の復興計画を分析しながら、現状の保護区の地図を比較しているところです。

現在、各県が明らかにしている復興計画では、「農業や水産業の再生」、「放射能汚染への対応」をはじめ、「自然エネルギー」や「自然再生」といったさまざまなテーマを設定していますが、県によっては「自然再生」の項目に該当する内容が全くなかったり、それをやろうにも、基礎となる保護区などが海岸部に無いケースが見受けられるのです。

フォーラムでは他にも、「水産資源」「海洋保護区」という切り口でセッションを予定しており、こうしたテーマとも絡めながら、震災復興への支援と、日本の海の生物多様性保全を進めてゆく足がかりとしてゆきたいと思います。
ぜひご参加ください。

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自然保護室(海洋水産 グループ長)
前川 聡

修士(動物学・北海道大学)
渡り性水鳥の全国調査および国際保全プログラムのコーディネーター業務、WWFサンゴ礁保護研究センター(沖縄県石垣島)での住民参加型の環境調査および普及啓発業務、海洋保護区の設定および管理状況の評価業務等に従事後、2011年より東日本大震災復興支援プロジェクトと水産エコラベルの普及および取得支援に携わる。養殖業成長産業化推進協議会委員。

日本各地の漁師町を訪ねては、持続的な養殖や漁業の推進のために関係者の方々と話し合いをしています。道すがら、普段はなかなか見ることができない風景や鳥を見つけては、一人ほくそえんでいます。もちろん、新鮮な魚介とお酒も! 健康診断の数値が気になるAround Fifty

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