ヒョウとトラの森に捧げた34年


※2023年6月26日をもって、WWFロシア(Vsemirnyi Fond Prirody)はWWFネットワークから離脱しました。

日本の皆さん、こんにちは。

WWFロシアでアムール支部代表を務めておりましたユーリ・ダーマンです。

12月7日の「第4回生物多様性みどり賞」の受賞者フォーラムに出席するため、久々に来日しました。

この賞は、2010年の第10回生物多様性条約会議で採択された「愛知ターゲット」や、「国連生物多様性の10年」の推進に貢献した人に贈られるもので、光栄なことに今回私もその1人に選ばれました。

 

これは、34年にわたり尽力してきた、極東ロシア・アムール地域での保護区の設立と希少種の保護活動の成果を、ご評価いただいたものです。

シベリアトラや、アムールヒョウ、タンチョウなどが息づくこの地域には、世界屈指の豊かさを誇る手つかずの自然が今も残ります。

しかし、森林伐採や火災など人為的な要因で、その多様性は急激に消失。

私は強く危機感を抱き、自然保護の世界に入りました。

極東ロシアの森。

 

WWFロシアの一員となったのは1999年。

以来、WWFジャパンの仲間たちとも、長く活動を共にしてきました。

WWFジャパンを通じ、皆さまからいただいたご支援では、「ヒョウの森国立公園」の周辺に、火災を防ぐ防火帯が設けられたほか、フィールドの拠点となる建物や機材の整備、調査活動などを進めることができました。

その結果、沿海地方の森林火災面積は2009年から2013年の間に10分の1以下に減少。

 

さらにこのような活動と政府への働きかけを積み重ねた結果、WWFのサポートのもと20年間で合計720万haの保護区が新たに設立されました。

私は10月に現役を退きましたが、引き続きWWFをサポートしながら、活動に貢献したいと思っています。

あらためて、ご支援下さった日本の皆さまにお礼申し上げますと共に、これからも極東ロシアの森の保全に、ご関心をお持ちいただければ嬉しく思います。

 

 

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