「持続可能な紙利用のためのコンソーシアム」に新たな企業が参画


2016年3月7日、「持続可能な紙利用のためのコンソーシアム(CSPU)」に、花王株式会社が新たに参画しました。このコンソーシアムは、紙の利用について先進的な取組みを行なう日本の企業5社が、環境や地域社会に配慮した紙の利用が社会全体で拡大、浸透することを目指し、株式会社レスポンスアビリティとWWFジャパンとの協働のもとに、2013年11月に立ち上げたものです。翌年の2014年には、新たに2社の新メンバーが参画、さらに今回の花王株式会社の参画により、計10の企業・団体での取り組みとなり、持続可能な紙利用が、より大きな広がりをみせることとなりました。

参画企業(2017年5月時点、50音順)

 

味の素株式会社、イオン株式会社、花王株式会社、カシオ計算機株式会社、キリンホールディングス株式会社、JSR株式会社、ソニー株式会社、株式会社ニコン、三井住友信託銀行株式会社

運営アドバイザー:株式会社レスポンスアビリティ


今も続く自然林の減少

地球には、約40億ヘクタール、陸地の約3分の1にも相当する面積の森林があります。しかし、世界の自然林は、木材としての利用、紙生産のための植林地開発、森林火災、地域の人々による生活のための利用などさまざまな理由により現在も減少が続いています。

製紙用植林地のための大規模な土地開発は、自然林の破壊による生物多様性の損失、野生の動植物に与える悪影響などの環境面の問題はもちろん、その地域で森の恵みに頼り暮らす人々の生活への影響、さらに土地を利用する権利をめぐっての社会的な問題にまでも発展しています。

紙生産が世界の森林減少の一因になってしまっている一方で、森林は適切に管理されることによって、環境や社会に良い影響を与えることも可能です。例えば、長期にわたって利用、十分な管理がされていなかった荒地が適切に利用、管理されることにより、周辺の生態系が回復し生物多様性が豊かさを取り戻したり、災害の防止や地域の貧困問題の改善につながることもあるからです。

日本の紙・板紙生産量・消費量は、ともに世界3位、一人当たりの消費量は世界平均の約4倍にもなります。日々の暮らしやビジネスに欠かせない多くの紙製品や原料を海外に依存する日本は、世界の森林に深く関係しているといえるでしょう。

持続可能な利用にむけて

森林資源に限らず、自分たちの使うものがどこからどのように調達されているかを、サプライチェーンをさかのぼって確認し、原料調達地や生産地の環境、社会への負荷を軽減させ、より責任あるものにすることが企業に対して求められるようになっています。

こうした背景もあり、紙の利用に関しては、無駄使いを減らすことはもちろん、環境や社会に配慮した紙製品を積極的に選択するという取り組みが、ここ数年日本でも見られるようになりました。

「持続可能な紙利用のためのコンソーシアム」は、こうした動きをさらに広げてゆくために発足したもので、責任ある調達方針を策定した、もしくはその予定の企業をメンバーとしています。

一般の消費者に近い立場にある企業が、自らが責任ある紙調達を実践するとともに、一人ひとりの消費者はもちろん、サプライチェーンにある企業に対しても、理解の拡大をはかることにより、持続可能な紙利用が社会全体に広まるよう目指しています。

「持続可能な紙利用のためのコンソーシアム」の紙利用に関する基本的な考え方

・信頼できる認証制度や再生紙を優先的に利用すること
・保護価値の高い地域を破壊していないこと 

・伐採にあたって原木生産地の法令を守り、適切な手続きで生産されたものであること
・重大な環境・社会的問題に関わる事業者の製品ではないこと

花王株式会社より参画にあたってのコメント

花王株式会社は、2013年に原材料調達ガイドラインを定め、紙・パルプの調達においては、「生物多様性の保全に配慮し、森林破壊ゼロを支持すると共に、2020年までに、製品に使用する紙・パルプ、包装材料および事務用紙は、再生紙、または持続可能性に配慮したもののみを購入する」と公表しました。

以降、その取り組みも着実に進んでおり、晴れて本コンソーシアムのメンバーの資格あり、と判断致しました。今回の参画により、自社の意識をさらに高め、社会への貢献を目指してまいります。

取り組みについての紹介


持続可能な紙利用のためのコンソーシアム 関連資料

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問合せ

WWFジャパン 森林プログラム 古澤千明
(Tel:03-3769-1364 chiaki@wwf.or.jp)

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