コカ・コーラがWWFとのパートナーシップにより水資源保護と気候変動対策のための地球規模の新たな取り組み目標を発表
2008/10/31
共同記者発表資料 2008年10月31日
水資源保護に向けたWWFとのパートナーシップを拡大
ザ コカ・コーラ カンパニー(本社:米国ジョージア州アトランタ)は、国際的自然保護団体であるWWFとのパートナーシップのもと、持続可能な農業の促進や世界で最も重要な淡水域の保全に対する支援と共に、コカ・コーラシステム全体の事業活動における水使用の効率性向上と温室効果ガスの排出量削減を実現するための新しい取り組み目標を発表しました。
「我々のビジネスの持続的な成長のためにも、自らの自然資源の使用効率に対して継続的に注力していくことが必要です。今回発表させて頂いた取り組み目標は、水資源やエネルギー使用に関する弊社の取り組み強化策の一環です。」と、ザ コカ・コーラ カンパニー 最高経営責任者ムーター・ケントは述べています。
「資源が限られた現代世界では、より少ない資源を有効的に活用することがビジネスの成功のための必須条件となることでしょう。ザ コカ・コーラ カンパニーの保全活動に関するコミットメントは、危機に瀕している水資源や気候変動といった地球環境に関する緊急課題に対応するものです。」と、WWFUS総裁兼事務局長カーター・ロバーツは述べています。
2007年に発表された、2000万ドル(2007年当時のレートで日本円にして約24億円)の資金提供を伴う2010年までのWWFとザ コカ・コーラ カンパニーのパートナーシップが、2012年まで期間延長され、ザ コカ・コーラ カンパニーによるWWFへの375万ドルの追加の資金提供が決定いたしました。
さらに、ザ コカ・コーラ カンパニーは、企業がWWFと協働で温室効果ガスの排出を大幅に削減する取り組み、クライメート・セイバーズ・プログラムにも参画することになりました。クライメート・セイバーズ・プログラムへの参画企業は、2010年までに、全社で累計1400万トンの排出量を削減することを目標としています。なお、1400万トンの排出量の削減は、300万台以上の自動車の排出量に相当します。
水使用の効率向上――2012年までに約500億リットルを節水
コカ・コーラ システムは、2004年を基準年とし、2012年までに水使用効率を全世界で20%向上させることを目標として掲げています。事業の発展に伴い水使用量の増大が見込まれておりますが、2012年には約500億リットルの水使用量の削減を実現する予定です。
水使用の効率性向上の目標を達成するため、ザ コカ・コーラ カンパニーとWWFは、ボトリング工場内での水使用量削減のサポートとなる「Water Efficiency Toolkit(水使用の効率向上のためのツールキット)」を開発しました。業務上のウォーターフットプリント(製品に関わるすべての水使用量)を最小限にするための方策が記載されたこのソフトウェアベースのマニュアルは、当該業務を担当する全世界のコカ・コーラ システムに配布されています。
気候変動対策――生産工程からのCO2排出絶対量を200万トン削減
ザ コカ・コーラ カンパニーでは、以下の2つのCO2排出削減目標を設定しています。
1) 事業は成長・発展させるが、事業活動から排出されるCO2排出量は増大させない
2) 京都議定書の附属書Ⅰ国(先進国)においては、CO2排出絶対量を5%削減する
これらは、2004年を基準年とし、2015年を達成年度とした生産工程での排出削減目標です。
ザ コカ・コーラ カンパニーとボトラー各社は、2015年までの間に世界規模で大幅な事業成長を見込んでおり、事業の成長とCO2排出量の抑制の両立を示す上記のコミットメントは意義深いと言えます。ザ コカ・コーラ カンパニーでは、2015年までに200万トン以上のCO2排出量を抑制することをコミットしていますが、もしこのようなCO2排出量削減策への取り組みを実施しない場合は、CO2の排出量は事業の成長に比例して増大し、2015年には730万トンに達すると予測されます。なお、200万トンのCO2排出量削減は、約24万ヘクタールに植林することに相当します。
サプライ・チェーンの持続可能性
また、ザ コカ・コーラ カンパニーは、自社のサプライ・チェーンにおけるより効率的な資源の利用を目指し、持続可能な農業の実践に関する更なる促進に向けてWWFと協働しています。サトウキビ生産をその取り組みの第一歩として、「The Better Sugarcane Initiative」プロジェクトを推進します。これは、環境と社会に配慮したサトウキビ生産の規準の設定、サプライヤーの評価、そして砂糖の調達に関する目標を設定するという取り組みです。なお、ザ コカ・コーラ カンパニーでは、サトウキビ以外に新たに取り組むべき2つの作物を、2009年に選定する予定です。
淡水域の保全
コカ・コーラ システムとWWFは、世界で最も重要な淡水域を保全するために協働しています。例えば、長江、メコン川、ドナウ川、リオ・グランデ川(リオ・ブラボ川)、マラウィ湖とチウタ湖、中央アメリカのサンゴ礁に注ぐ河川流域、米国南東部の河川などです。上記の河川の周辺にある12以上の生産工場やボトラー各社では、世界中のコカ・コーラ システムのモデルとなるべく、水資源管理プロジェクト(ウォーター・スチュワードシップ)を展開・実施しています。
ザ コカ・コーラ カンパニー最高経営責任者ムーター・ケントは以下のように述べています。
「水とエネルギーの保全は、まさしく我が社が貢献することが可能な分野です。昨年、我が社は、飲料製品およびその製造過程で使用されるのと同量の水を地域社会や自然環境に還元することを、目標として設定しました。 今回の新たな取り組み目標は、このように地域社会や地球に還元するという我が社の大きな目標をサポートするものです。WWFとのパートナーシップの拡大は、大きな成果を打ち立てるために両者が献身的に取り組む姿勢の表れであり、世界の水資源に対する課題に我が社が取り組むためには、他者とのパートナーシップが不可欠であることを示すものです。」
* パートナーシップについての詳細はwww.thecoca-colacompany.com または www.worldwildlife.orgをご覧ください。
■本件に関するお問い合わせ
・日本コカ・コーラ株式会社 広報・パブリックアフェアーズ本部
担当:森野 まき(TEL:03-5466-8120/FAX:03-3797-1481)
・WWFジャパン
担当: 自然保護室 池原庸介(Tel:03-3769-1713)