「石垣島サンゴレンジャー」の受け入れを実施


2012年10月13日~14日、沖縄県の石垣島白保にあるWWFサンゴ礁保護研究センター「しらほサンゴ村」では、住友生命保険相互会社のヒューマニー活動「石垣島サンゴレンジャー」の受け入れを行ないました。

支援企業の職員が、活動の現場を訪問

住友生命からは、2008年より「しらほサンゴ村」が進めている「地域住民主体のサンゴ礁保全と資源管理に向けた持続可能な地域づくりプロジェクト」をご支援いただいています。現在は、取り組みの3本柱である「人づくり」「組織づくり」「産業づくり」が良い方向に進捗し、次のステップとして、地域住民を主体とする新たなNPO法人の立ち上げを準備し、自立可能な収益基盤を確立するためのエコツーリズムの推進や地域物産の開発・販路開拓のフェーズに入っています。

今回実施された「石垣島サンゴレンジャー」は、住友生命のヒューマニー活動20周年企画の一環として開催されたもので、全国から集まった21名の同社職員および家族と、住友生命沖縄支社八重山支部の皆さんが参加。白保でのサンゴ礁保全のボランティア活動に取り組みました。

なお、「スミセイ・ヒューマニー活動」とは、「人間味あふれ(ヒューマン)、地域社会と調和を図れる(ハーモニー)企業でありたい」という想いから始まった職員のボランティア活動で、1992年から各地の職場で実施しているそうです。

また、現地でのプロジェクトをご支援いただいている住友生命の皆さんに、その成果を見て、体験いただくため、共に活動に取り組んでいる白保集落の方々にもご参加いただいての開催となりました。

「石垣島サンゴレンジャー」の皆さんは、まず13日の午後に「しらほサンゴ村」のセンターに集合しました。全国の職場から集まった参加者の初顔合わせです。

地元の市民グループ「白保魚湧く海保全協議会」の事務局長による白保の海と、世界的に知られるそのサンゴ礁のレクチャーに続き、「しらほサンゴ村」のスタッフから、住友生命にご支援をいただいているプロジェクトの内容を説明しました。

次に、「しらほサンゴ村」を出て、白保村ゆらてぃく憲章推進委員会委員長の案内で白保の街並みを散策しました。集落内にある神聖な場の「御嶽(ウタキ)」や史跡についての解説の後、バスに乗って、月桃(げっとう)植えに向かいました。

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「しらほさんご村」にてレクチャー

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月桃植え作業

赤土の流出をくいとめ、サンゴ礁を守る

この月桃植えが、今回の「石垣島サンゴレンジャー」による主なボランティア活動の一つです。

雨の降った畑から海へと流れこむ赤土は、海の環境を悪化させ、サンゴを減少させる大きな要因。そんな赤土をくい止めるため、ショウガ科の植物でありしっかりと根を張る月桃をグリーンベルトとして畑の周囲に植えることで、サンゴ礁の海を保全するのです。

今回は、ご参加いただいた皆さんに、500本の月桃の苗を植えていただきました。
作業は、穴を掘る人、月桃の苗を差し込む人という風に、2人1組で行ないます。住友生命八重山支部の皆さんも合流し、この作業に参加しました。

土が固く、なかなかスコップが入っていかないなど悪戦苦闘しながらも、チームワークよく全ての作業を終えることができました。

その夜は、白保日曜市のおばぁたちが自慢の腕を振るったご馳走が並ぶ夕食会。
地元の食材をふんだんに使ったおばぁの味に、皆さん大満足でした。また、郷土芸能も披露され、住友生命八重山支部による八重山舞踊など、とても楽しい交流会となりました。

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植える月桃の苗

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交流会の様子

地域に伝わる文化の中で

翌14日は、「しらほサンゴ村」で白保日曜市が開かれる中、料理体験と工芸体験に参加していただきました。

当初は、サンゴ礁の海にもぐるシュノーケルを実施する予定でしたが、台風21号が南の海上に居座り、波が高く、風も強いため、残念ながら断念。

代わりに、ムーチー(月桃の葉っぱで包んだお餅)作りと草木染め体験を行ないました。

おばぁの手ほどきを受けながら、餅粉と黒紫米の粉をこねて、よく洗った月桃の葉っぱに包み、蒸し器に入れます。そして、ムーチーが蒸しあがるまでの間は、草木染め。白保の織り友の方々の指導の下で、藍や福木、ヒルギ、紅露(クール;染物芋)など、自然の染料を使って、思い思いの模様に布を染め上げました。

この作業が終わった頃合いに、ムーチーも出来上がり。
前日に月桃植えをした皆さんには、ムーチーの月桃の香りがとても親しみやすいものだったようで、「とても香りがいい」、「美味しい」と大評判でした。

昼食にも、白保日曜市の特製メニューをいただいたあと、再び午後は月桃尽くし。

まずは、月桃のグリーンベルトを促進するために開発した月桃デオドラント「sarminサーミン」の製造を体験しました。

月桃からは、その香りを利用したフローラルウォーター(芳香蒸留水)を作ることができます。「しらほサンゴ村」では、住友生命のご支援により、その設備を導入しており、実際に目の前で作る事ができます。

まず、月桃の葉や茎を細かくカットし、蒸留器にセット。フローラルウォーターを抽出します。

こちらも抽出までに時間がかかるので、その間、月桃の苗づくりをしました。
月桃の種を実から取出し、一粒ずつ種まき培土に並べます。上からうっすらと培土を敷き詰め水をたっぷりかけて出来上がりです。

これまでの月桃植え活動は、大きく育った月桃の地下茎を掘り起し、苗として植えていましたが月桃が繁茂するには長い時間がかかりました。種から育てた苗の方が成長が早いのでは、と推測しています。そのため、「しらほサンゴ村」では今回初めて種からの苗づくりに挑戦。順調に発芽すれば、ポット苗に植え替え、地元の中学校大きく育てます。出来上がった苗は、グリーンベルト大作戦で使用する予定です。

活動の現場を見ること、知ること

白保海岸のビーチクリーンも行ないました。約1時間の清掃でしたが、分別してみるとペットボトルや瓶、漁具、発泡スチロールなどを中心に、なんとゴミ袋約40袋分の漂着ゴミを回収。その中には、島外や海外などからのゴミも含まれていました。地域や国境を越えてもたらされる、海の環境問題の現場を垣間見る機会となりました。

ビーチクリーンから戻ってくると、辺りには月桃の香りが漂っていて、月桃の蒸留もほぼ完了していました。

参加者の皆さんには、一人ずつ、オリジナルの青いボトルにフローラルウォーターを詰めて、今回のボランティアの記念にお持ち帰りいただきました。

シュノーケルができなかったことは残念でしたが、幸いにも白保日曜市の開催日であったことから、ゆっくりとした時間の中で、おじぃ、おばぁの持ち寄る自慢の品々を間に、談笑の輪が広がり、サンゴ礁とともにある白保の暮らしの一端を感じていただけたようです。

わずか二日間でしたが、ボランティア活動も含む、とても濃密で多彩な体験をしていただきました。また、WWFにとっても、活動をご支援いただいている会社の関係者の方々に、実際の現場を見、体験していただけたことは、貴重な機会となりました。

また、全国各地から多くの職員の皆さんが参加してくださったことで、地元白保の皆さんにも地道な保全活動を続けることの意義を改めて感じていただくことができました。

今後も「しらほサンゴ村」では、サンゴ礁保全に取り組む企業や地域の皆さんの思いを実現するコーディネート役として、保全活動を進めてゆきます。

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ムーチー作り

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草木染の作品

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蒸留器での月桃オイル抽出

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苗づくりの種だし

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ビーチクリーン-ごみ収集

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おつかれさまでした!

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