目撃者の証言:天気が変わり、減り続ける農作物の収穫


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中央・南アメリカ(メキシコ):フェリペ・フエンテス・ホルギンさん

フェリペ・フエンテス・ホルギンさんは、メキシコのチワワ州で、農業と牛飼いを仕事にしてきました。そして今、幼い頃から続けてきたこの仕事が、天候の変化によって脅かされているといいます。地域の暮らし、作物の収穫は「全てが天候次第」というフェリペさん。地域の伝統的な暮らしや文化を守る手立てが必要だと訴えています。

メキシコの農地からの証言

私はフェリペ・フエンテス・ホルギンといいます。メキシコのチワワ州にあるグアチョチ市(municipality of Guachochi)チョギータ(Choguita)のボキモバ(Bokimoba)出身です。歳は37で、農業と畜牛を仕事にしています。私は地域の森林グループの調整役(coordinator for a communitarian forest group)も務めています。ここボキモバでどのように気候が変化してきたか、お伝えします。

フェリペ・フエンテス・ホルギンさん
(C)Felipe Fuentes Holguin

死んでゆく農地

私は、6歳くらいの子どもだったころから、この地域で農家の仕事をしてきました。祖父母や両親を手伝って、とうもろこしや豆の種を蒔き、ヤギや牛、馬、ロバの面倒を見てきました。

そして、ここ数年、とうもろこしや豆の収穫量が減り続けている現状を、目の当たりにしています。

私の住む地域では、雨季は既に変わってしまいました。以前は6月24日に雨が降り始めましたが、今は7月の終わりに降り始めます。私たちはみんな、こうした雨や雪、収穫状況の変化に気付いています。

私たちの土地や収穫状況は、全て天候次第です。雨や雪は私たちの土地や収穫にとって、非常に重要なのです。雪は作物の病気を鎮め、雑草を枯らし、害虫を退治します。

しかし、最近は雪や雨の降り方が変わりました。
新しい病気や害虫が現れるようになりました。農地は死んで、土には菌類があふれかえっています。干上がってしまった場所では、動物も水や牧草が足りず、死んでしまっています。

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フェリペ・ホルギンさんの農地
(C) WWF

土地と文化を救うために

以前はわずかな土地に種まきをするだけで、充分な収穫を得ることができました。それが今では、広大な土地に種まきをしても、ほんの少しの収穫しか得ることができません。

チワワの州と地元自治体は、地域社会に根ざした、新しい職務を置く必要があります。
仕事の中心になるのは、自然資源の保全と管理です。

その仕事は、私たちの伝統的な自然観や文化と共にあるべきものです。そして、森の再生や、土地利用の改善を目指したものであるべきだと、私は考えています。

WWFインターナショナル/ホームページ掲載日:2010年7月22日
Climate Witness: Felipe Fuentes Holguin, Mexico

科学的根拠

アナ・ロサ・モレノ教授(Prof Ana Rosa Moreno) 国立メキシコ大学薬学部、公衆衛生専門、メキシコ

まず第一に、地元の人というのは、天気の変化を含め、土地の歴史を知っているものです。とりわけ、先住民であるインディオの人々の自然観を踏まえた、地元の人々による観察の結果は、有効性の高い情報といえます。

このメキシコのタラウマラ山(Tarahumara Mountain)の周辺地域には、社会的に関心が向けられていない地帯があります。ここは、環境的、または物理的に制限されている地域特有で、情報があまり入ってきていません。この目撃情報によって示されている証拠によって、科学者や政府官僚は、このような辺境に住む人々の日常生活に気候変動がもたらす影響に注意を向けるに違いありません。特に作物の植え付けに関して注目するでしょう。というのも、作物への影響が食料の調達、ひいては健康、特に子供や妊婦、高齢者など弱者への健康に深刻な影響を及ぼすからです。

全ての記事は「温暖化の目撃者・科学的根拠諮問委員会」の科学者によって審査されています。

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