シーフードガイド

カキ類

イラスト©鈴木勝久
標準和名
マガキ
標準的な大きさ
10cm(殻高)
マガキは「Rの付かない月(5~8月)は食べるな」と言われます。これは産卵のため夏場は身がやせて食用に向かないことが主な理由です。冬の味覚と思われがちですが、産卵前の春先に栄養を蓄えたおいしい牡蠣が味わえます。スーパーでは生食用と加熱用とがありますが、鮮度の違いではなく、収穫後に海水や紫外線を用いて殺菌洗浄を行ったものが生食用として販売されています。一方、夏が旬のイワガキも産卵期は夏ですが、身が大きく痩せにくいので美味しく食べることができます。
天然
*今回評価を行なっていないため表示がありません
養殖
評価解説
過密養殖を避けることが
環境配慮へのカギ
マガキのほとんどが養殖で育てられています。夏に海中を漂うカキの幼生を、ホタテの貝殻に付着させ、養殖用の種貝として使います。
カキやアサリなどの二枚貝は海水中の有機物やプランクトンを餌にしています。そのため、魚の養殖のように餌やりをする必要がなく、また水を浄化する働きがあると言われています。自然環境にやさしい養殖のひとつですが、動物である以上、排泄物を出します。カキはロープや籠で海に吊り下げて育てる養殖方法が一般的ですが、そのため内湾などでたくさんの養殖施設を作ると、餌や酸素が十分に行き届かず成長不良となるだけでなく、海底も排泄物によって汚染されます。
カキ養殖も「過ぎたるは及ばざるが如し」なのです。
世界の主な漁場
主な漁法