サンゴ礁保護研究センター「しらほサンゴ村」について

この記事のポイント
世界でも屈指の生物多様性の豊かさが存在することで知られる、日本の南西諸島。その自然を守る取り組みの一環として、WWFジャパンは1980年代から貴重なサンゴ礁の保全活動に取り組んできました。そうした現場の一つに、世界でも最大級のアオサンゴ群集が生息する、石垣島白保の海があります。WWFジャパンはこの海の保全活動の拠点として、2000年4月、多くの方々のご支援のもと、白保集落内にWWFサンゴ礁保護研究センター「しらほサンゴ村」を開館。2021年12月まで、スタッフが現地に駐在し、さまざまな保全活動に取り組みました。

活動報告

「しらほサンゴ村」の設立

豊かな生命を育む、沖縄・石垣島のサンゴ礁。

中でも、世界最大級といわれるアオサンゴの大群落を擁した白保の海は、120種以上のサンゴ、300種以上の魚類、巨大なハマサンゴなどが見られる、国際的にも貴重な自然が残る場所です。

1980年代から南西諸島でのサンゴ礁保全活動に力を入れてきたWWFジャパンは、その取り組みの一環として、2000年4月、この白保に、WWFサンゴ礁保護研究センター「しらほサンゴ村」(沖縄県石垣市白保118)を設立。

サンゴ礁の生態系や、サンゴ礁と共に暮らしてきた人々の文化についての調査と、自然環境の保全活動に、地域の方々と協力しながら取り組んできました。

地域の方々によるこれからのサンゴ礁保全に向けて

白保の人々にとってこの海は「宝の海」「命つぎの海」と言われ、その豊かな海の恵みは長年にわたり、人々の生活の大切な糧(かて)とされてきました。

こうした大切な白保のサンゴ礁を、未来へと受け渡していくためには、持続的な資源管理と環境保全の仕組みづくりが重要です。

そこで、「しらほサンゴ村」では、地域の人々の主体的な活動を促進するための取り組みを展開し、島内外に住む人たちとの相互理解と協力に尽力。

2013年に白保地域のNPO法人「夏花」が設立されてからは、WWFジャパンの白保での活動を段階的に「夏花」に継承し、設立から21年目を迎えた2021年4月には、「しらほサンゴ村」の施設を地元自治組織である白保公民館に譲渡しました。

これにより、地域の所有施設となった「しらほサンゴ村」において、夏花を中心とした地域の方々が、より主体的に施設を運用しながら、さまざまな保全・地域活動を継続実施する体制へと移行することになりました。

WWFジャパンでは、長年にわたり取り組んできたサンゴ礁保全等の活動については、施設譲渡後も継続しつつ、地域が主体となった取り組みの確立を支援していきます。

「しらほサンゴ村」の設立に始まる、白保での取り組みに、長い間ご支援を下さってきたWWFサポーターの皆さまに、心より感謝をいたしますと共に、今後も引き続き、活動への変わらぬご理解とご支援を、よろしくお願い申し上げます。

【活動報告】

「しらほサンゴ村」の現状について

「しらほサンゴ村」は、2021年4月の活動・施設の譲渡後、白保公民館の所有となり、NPO法人「夏花」の管理のもと、海の保全をはじめとする、地域のさまざまな活動の拠点として活用されています。

詳しくはこちらをご覧ください。

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