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生物多様性って?

生物多様性の重要性

世界的な問題になりつつある、生物多様性の破壊。
しかし、生物の多様性が、一人ひとりの生活に、どのようにかかわっているのかを実感するのは、難しいかもしれません。それでも、生物多様性が、私たち人類の生存に、大きくかかわっていることは、まぎれもない事実です。

生態系サービス

そもそも、この地球上のあらゆる環境は、あらゆる自然によって、形作られたもの。

その中には、動物、植物、土、といった、多くの要素が含まれており、普段食べている魚や貝、紙や建材などになる木材、生きる上で欠かせない清浄な水や大気など、さまざまな資源がここから生み出されています。

森や海の環境は、地球の気温や気候を安定させる、大きな役割も果たしており、時には災害の被害を小さくする、防波堤の役割も果たしてくれます。

たとえば、2004年に起きた、スマトラ島沖地震の際には、海辺にマングローブの林や健全なサンゴ礁が残っていた地域では、それらの自然が津波のエネルギーを吸収してくれたため、被害が少なくて済みました。

IUCN(国際自然保護連合)の試算によれば、生態系がもたらしているこれらのサービスを、経済的価値に換算してみると、1年あたりの価格は33兆ドル(約3,040兆円)。

最も豊かな国であるアメリカのGDP(国内総生産)が14兆ドル、世界全体のGDPが約60兆ドルであることを考えると、私たちがどれほど大きな恩恵を受けているかが分かります。

健康と医療への恩恵

保健や医療に関しても、生物多様性が果たしている役割があります。

人類の医療を支える医薬品の成分には、5万種から7万種もの植物からもたらされた物質が貢献しています。

また、世界規模地球環境概況第4版(Global Environment Outlook4)によれば、海の生物から抽出される成分で作られた抗がん剤は、年間最大10億ドルの利益を生み出すほどに利用されているほか、世界の薬草の取引も、2001年の1年で430億ドルに達したされています。

そして、多様な自然環境の中には、まだ発見されていないさまざまな物質も、数多く存在していると考えられています。

これらが発見されれば、現代の医療が解決できていない、さまざまな難病が、いずれ治療できるようになるかもしれません。

しかし今、このさまざまな恵みが、広く失われようとしています。

近年の人類による環境の搾取は、生物多様性が持っている自然の回復力、生産力を、25%も上回る規模で資源を消費させ、一気に枯渇させようとしています。

それは、私たち人類が生物多様性から受けている恩恵を、自ら失うことであり、未来の可能性を閉ざしてしまうことでもあります。

生物多様性の価値

これらのように、生物の多様性が、私たちにもたらしてくれている恩恵は、実にさまざまです。

しかし、生物多様性の重要性を考える時に、忘れてはいけないことがあります。

それは、生物多様性というものが、地球上のあらゆる生命が、「人間のためだけに存在しているわけではない」ということです。

私たちはとかく、何が、いくら分の経済的価値があるのか、といった「ヒトの視点」で、物事の意味を語りがちです。

しかし、生物多様性という一つの大きな世界を考えるとき、その視点だけで意味の軽重を問うべきではありません。

生物多様性条約が作られた時、その前文の原案には、次のような文章がありました。

「人類が他の生物と共に地球を分かち合っていることを認め、それらの生物が人類に対する利益とは関係なく存在していることを受け入れる」

この文章は、最終的に削除されてしまいましたが、これは私たち人類が、地球上の生命の一員として、決して忘れてはいけない一条であるといえます。

生物多様性って?

生物多様性とは
多様な地球の自然
生物多様性の重要性
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