インドネシアの森林保全


大小の島々からなるインドネシア。かつてはうっそうとした熱帯林に覆われたこの国の島々でも、今では広く森林の伐採が行なわれ、原生の姿をとどめている場所は、きわめて希になっています。日本もまた、インドネシアから大量の木材を輸入する国の一つ。WWFジャパンは、スマトラ島中部のテッソ・ニロをはじめとするインドネシアの各地で、森林保全をサポートするためのさまざまなの活動を支援しています。

インドネシアの生物多様性と森林の破壊

インドネシアの面積は地球の地表の1.3%に過ぎませんが、世界に残存する熱帯林のおよそ10%がインドネシアにあり、哺乳類の12%、爬虫類・両生類の 7.3%、鳥類の17%が生息しています。

しかし今、インドネシアの豊かな生物多様性は急速に失われ、特に生物多様性が豊かな低地林は、大きな危機にさらされています。

スマトラ島の熱帯林の減少

東南アジアのスマトラ島では、かつて島全体を覆っていた熱帯雨林が、この100年間に急激に失われてきました。とりわけ、減少が著しいのは、島の東部に広がる低地の熱帯雨林で、今のまま伐採が進んだ場合、近い将来これらの森が全滅するおそれがある、と指摘されています。

森の消失と野生生物の危機

横行する違法な森林伐採、ヤシ油を採るためのプランテーションの建設、また紙パルプの生産を目的としたアカシアの植林・・・ スマトラ島の熱帯雨林では、さまざまな形で森林環境が脅かされています。数多くの希少な野生生物も、絶滅の危機に追い込まれており、人と野生動物の間で悲劇的な遭遇事故も頻発しています。 この問題を解決するには、野生生物が人の集落に近づくのを食い止めるだけでなく、地域の人たちが安心して暮らせる環境を作りながら、野生生物が生きられる自然を保全しなくてはなりません。

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