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WWFの活動

菅内閣に期待する2つの温暖化対策

2010年6月11日午後、鳩山前政権を引き継いだ菅直人首相による所信表明演説が行なわれました。温暖化防止のため、前政権で示された温室効果ガス「25%削減」の中期目標の達成を、新内閣に対して求めているWWFジャパンは、特に2つの取り組みについて期待するコメントを発表しました。

演説での言及は不十分?

今回の所信表明演説の中で、菅首相は『課題解決型の国家戦略』の具体的な事例の一つとして、グリーン・イノベーション(風力や太陽光エネルギーにかかわる新産業の成長)を引き、温室効果ガスの「25%削減」を含めた、温暖化対策の重要性を指摘しました。

これは、地球温暖化対策が、これからの経済成長にとって重要な分野であり、新しい雇用の創出につながるということを、あらためて強調したものであり、今後の対策に弾みをつけるものとして、期待を抱かせる内容であったといえます。

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 しかし、残念ながら、菅首相が国内の地球温暖化対策について言及したのは、この一点のみにとどまりました。
しかも、『課題解決型の国家戦略』は、そもそも経済成長を目的とした戦略です。つまり、温暖化対策は、「経済成長を目的とした政策の一環」としてしか、語られなかったことになります。

影響が年々深刻化し、緊急性が必要とされる地球温暖化対策は、本来それ自体を、一つの政策の大きな柱として検討すべきものであると、WWFは考えています。

新内閣に期待する2つの取り組み

 WWFは、今回の所信表明演説を受け、2つの取り組みについて、新内閣に期待を寄せています。 

1:地球温暖化対策基本法の早期成立

 今国会では、地球温暖化対策基本法の成立について、議論が交わされてきました。しかし、この法律の現状案は、さまざまな問題を抱えており、修正が必要とされています。
「25%削減」目標達成のために残された限られた時間の中で、この法律を早期に成立させることが重要です。
今国会では基本法案は時間切れで廃案になりますが、今後のより具体的な、個別政策・対策の議論に移っていくためにも、次期臨時国会で早期に成立させる必要があります。 

2:25%削減目標実現のための3つの主要政策の早期導入

地球温暖化対策基本法案の中には、排出量取引制度、再生可能エネルギーの全量固定価格買取制度、炭素税(地球温暖化対策税)という3つの主要な政策が含まれています。

これらは、日本を将来的には石油などの化石燃料に頼らない=二酸化炭素(CO2)がほとんど排出されない「脱炭素社会」へと転換していく上で、極めて重要な政策です。実際に温室効果ガス排出量の削減につながる制度として構築し、早期に導入していくことが必要です。

今、国際社会では、2009年末のコペンハーゲン会議(COP15/CMP5)以降、温暖化防止に向けた合意を目指す勢いが低調になっています。

その中で、菅新内閣の下、日本が自ら積極的な政策を実施し、国際合意の必要性を主張していくことには、大きな意義があります。「25%の削減」という大きなチャレンジを、果たすことができるか、新内閣の手腕が問われています。

声明

 2010年6月11日
気候変動問題について菅新内閣にWWFが期待すること

 

2010/6/11

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