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WWFの活動

生物多様性条約と日本

国際条約と国内法の関係

国際的な約束に基づいた国の政策

生物多様性条約を批准した国は、この条約において約束したことを自国で実行するために、国内法や関連施策を整備(=条約の実施のための国内措置)することとなります。

日本の場合、1993年5月に生物多様性条約を締結した時点で、鳥獣保護法、自然公園法、自然環境保全法、種の保存法などの法律をあわせて実施することで、条約の趣旨を満たすという見解を示していました。

そして、1993年の締結よりあとには、カルタヘナ法、外来生物法などが加わり、さらに2008年6月に、こうした法律を覆うものとして、生物多様性基本法が施行されました。また、条約の第6条を受けて、「生物多様性国家戦略」を策定し、改訂作業を重ねています。

生物多様性国家戦略について

日本の環境行政の指針

生物多様性条約の第6条(a)は、各締約国政府に対し、生物多様性に関する国家的な戦略、行動計画または実施計画を策定するよう求めています。

日本の生物多様性国家戦略は、生物多様性条約に基づき、生物多様性の保全とその持続可能な利用という観点から、条約締約国としてどのように、この問題に取り組んでいくかという基本方針と施策展開の方向性を示したもので、平成7年に初めて策定されました。

この戦略策定に当たっては、環境省(当時は環境庁)だけでなく、関係省庁(農林水産省、国土交通省、文部科学省、経済産業省、厚生労働省、外務省(いずれも現在の名称で表記))が分担執筆するという形を取りました。しかし、縦割り行政的な取り組みのため、結果としては不十分なものになりました。

求められる履行の義務

本来、生物多様性という問題は、細かく割り振り出来るものではありません。したがって、国の政策決定者、地元で活動するNGOやNPO、自治体などのあらゆる立場の意見を採り入れ、調和の取れた多様性保全を目指していかなければなりません。

そのような生物多様性保全を目指し、平成14年および平成19年に、生物多様性国家戦略の改訂が行なわれました。
その際には、自治体、企業、NGO、学会など、関係者からのヒアリングが行なわれ、国民からの意見聴取(パブリックコメント)も実施されました。改訂を重ねるにつれて、省庁間の連携も深められ、トータルプランとしての性格を帯びるようになりつつあります。

しかし、この戦略は法律ではなく、あくまでも理念や方針を定めたものであり、履行の義務は伴いませんでした。つまり、実際に、戦略を活かした生物多様性の保全活動を後押しするには弱いものでした。

今も進む危機

平成14年の「新・生物多様性国家戦略」から示されるようになった「3つの危機」は依然として進行しているのが実情です。
危機とは、次の3つのことです。

  • 人間活動や開発による危機
  • 自然に対する人間の働きかけが減っていくことによる影響、つまり、里地里山などが管理されずに放置されることによる危機
  • 外来種や化学物質など、人間により持ち込まれたものによる危機

平成19年の「第三次生物多様性国家戦略」では、この3つの危機に加えて、

  • 地球温暖化

による危機が明記されました。
また、生物多様性国家戦略は、100年後を見据えた国土のグランドデザインと位置づけられるようになっています。

このようにして、生物多様性を取り巻く状況の変化に合わせ、国家戦略も改訂されてきましたが、こうした危機に歯止めがかかる気配がなく、事態は改善していません。

そうした中で誕生したのが、平成20年の「生物多様性基本法」です。

関連情報

生物多様性基本法

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特集「生物多様性」生物多様性とはなにか?今起こっている生物多様性の危機とは?
2010/5/25

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