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生きている地球

(2)大きくなる「足跡」

消費の拡大

この背景には、人類による消費の増加があります。

近年は、環境に配慮して生産される製品も増えてはいますが、全世界的にみれば今も、熱帯雨林は、紙やヤシ油、コーヒーなどの生産によって伐採され、多くの魚種が水産物として大量に捕獲され、膨大な淡水を消費する綿花栽培などの灌漑農業が拡大しています。

日常の暮らしや、地球の裏側から届けられる製品の輸出にも、大量の石油や電力エネルギーが消費されており、これが地球温暖化の原因を作り続けています。

大きくなる「足跡」

WWFの「生きている地球レポート」では、もう一つの指数として、この人類の消費による、地球環境への圧力を示す「エコロジカル・フットプリント」についても試算しました。

フットプリントとは、環境に人類が残した「足跡」のこと。これが大きければ大きいほど、地球環境への負担もまた大きいことを示しています。

フットプリントは、農作物、畜産物、水産物、林産物の国ごとの消費量を基に、牧畜や農耕に使われている土地の広さを計算し、それを「グローバル・ヘクタール」という共通の面積単位で示すものです。木材や水産物については、その生産に必要とされる森や海の広さを計上し、二酸化炭素の排出量もそれらを吸収可能な森林の面積に換算されています。

最新版の『生きている地球レポート』を見ると、この世界の「エコロジカル・フットプリント」は、1970年代の半ばに地球1個分の生物生産力(および二酸化炭素の吸収力)のラインを超え、2007年の時点でおよそ1.5の数値を示しています。

これはつまり、地球が本来もっている生産力を超え、原資を食いつぶす形で、人類が消費を拡大し続けているということに他なりません。しかも、現在オーバーしている地球0.5個分の消費分は、いわば森や海などでの乱獲や、大量の二酸化炭素を排出することで、未来から先借りしてしまっている、ということです。

とりわけ「エコロジカル・フットプリント」の中で、高い割合を占めているのが、二酸化炭素の排出量の増加です。1961年の時点では、世界全体のフットプリントの1割強に過ぎなかった二酸化炭素の排出は、2005年には全体の約半分を占めるまでに急増しました。

二酸化炭素の排出削減による地球温暖化の防止が、人類にとっていかに大きな、緊急の課題であるかを示す、一つの警告といえるでしょう。

「エコロジカル・フットプリント」
さまざまな資源の消費量を基に、牧畜や農耕に使われている土地の広さを計算し、それを「グローバル・ヘクタール」という新しい面積単位で示すもの。
1980年代の半ばに地球1個分の生物生産力(および二酸化炭素の吸収力)のラインを超え、2007年の時点でおよそ1.5個分の数値を示している。

生きている地球レポート

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