会長挨拶
私たちは、美しい自然と、世界でも最も豊かな四季に恵まれた日本に育ち、長い年月をかけて、その自然に密着した素晴らしい固有の文化を育ててきました。すっかり自然界の動きから切り離されたように見える現代社会の中にいても、私たちの生活は、季節ごとの行事や祭り、旬の食べものなどを通じて、自然と季節の移り変わりに深くかかわっています。日本人の持っている驚くほど繊細な季節感は、世界のどこにもないので、私たちのとても大切な財産であると思います。
その美しい日本の自然、世界の自然そのものが、いま大きな曲がり角にきています。何億年もかけて地下に蓄積されてきた炭素が、石油、石炭、ガスなどの化石燃料を大量に燃やすことで、地上に温室効果ガスとして拡散され、地球全体の温暖化が急速に進行しています。そして、地球上の多くの生きものたちの生存が危険にさらされると共に、私たち人類の文明そのものが、近い将来に危機に瀕する可能性が高いことが、世界中の科学者によって明確に示されています。
私たちのあとに続く世代が、平和で豊かな生活を送れるように、私たちは何ができるか、何をしなければいけないか、ということが今一番大切な問題ですが、私たち一人ひとりの努力だけではできることに限界があり、なかなか世界全体を変えていくことはできません。しかし、同じ心を持つ多くの方々の声が一つになると、それは初めて大きな力となって、世界の流れを動かしていくことも可能になると思います。
最も信頼される環境保全団体として、世界的な活動を続けるWWFを支えているのは、世界中の自然を愛する方々のご支援です。私たちのWWFジャパンもその一員として日本と世界のプロジェクト推進に努力していますが、皆さまの声をもっと強いものにするためにも、さらに多くの方々のご賛同とご支援をいただくことを、心からお願いする次第です。







