WWFについて

WWFの歴史

WWFの歴史

(2)最初の活動

WWFの創設者たちは、最初にスイスに設立したWWFインターナショナルを中心に、各国に事務所「ナショナル・アピール(各国事務所)」を開設し、世界にその活動の輪を広げることを考えました。

ネットワークを広げる

ナショナル・アピールの設立…
それは、各国に設立した事務所に寄せられた支援金の3分の2を、モルジュのWWFインターナショナルに集めて世界各地の活動に役立て、残りをそれぞれの事務所が、自由に自然保護プロジェクトに活用する、という仕組みでした。

最初の各国事務所は、まず1961年11月にイギリスで発足しました。ピーター・スコット卿の依頼を快く引き受けた、エジンバラ公フィリップ殿下を総裁とした、WWFイギリスの誕生です。

さらに翌月、WWFアメリカとスイスが相次いで発足。翌年、オランダ、西ドイツにも各国事務所が開設され、以後、ヨーロッパを始め、アジア、アフリカなど各地の国々にも、WWFの事務所が作られていくことになりました。

これらの事務局は、それぞれが独立した法人格と理事会、そして支援者を持つ団体として設立されました。

WWFイギリスの設立に貢献された、エジンバラ公フィリップ殿下(左)と、WWF創設者の一人ピーター・スコット卿(右)。© WWF Intl. / WWF-Canon

始まった活動

1961年の設立以来、WWFは3年間で、約190万ドルの活動資金を募り、自然保護プロジェクトに充当しました。

最初の資金の提供先はIUCN、そして、ICBP(国際鳥類保護会議。現在のBirdlife International)、国際水禽調査局(IWRB、現在のWetlands International)、自然保護と研究のための国際青年連盟などです。さらにこの他、ガラパゴス諸島のチャールズ・ダーウィン財団に対しても、多額の資金支援を行ないました。

これらの支援を実現した資金のほとんどは、WWFの活動に共感した、個人の方々から寄せられた寄付金でした。例えば、『デイリー・ミラー』紙の7ページにわたるWWFの特集記事は、イギリスの国民の心を動かし、掲載から一週間の間に6万ポンドの寄付が寄せられました。

1960年代の代表的な支援活動としては、当時1,000頭以下に減少していたアジアノロバの調査と保護、絶滅寸前に追い込まれていたアラビアオリックスの救出作戦、ケニアのマサイマラ野生動物保護区への道路整備用の機材提供、中米コスタリカの希少種シロヒゲクモザルの調査、そして、WWFがスペイン政府と協力して実現した、コート・ドニャーナ国立公園の設立などがあります。

WWFは設立の当初から、ガラパゴスの自然保護に力を入れてきました。現在もWWFはガラパゴスへの支援を継続して行っていますが、それはこの時に始まるものです。財団の研究所とガラパゴス国立公園の設立、固有aの希少種を脅かす外来種への対策、研究活動とレンジャーの訓練、環境教育の実施など。WWFジャパンも過去数回に渡り、ガラパゴスへの支援に協力しています。© WWF-Canon/H.Ozaki

このコート・ドニャーナの湿地帯は、スペインカタジロワシやスペインオオヤマネコのような、きわめて希少な野生生物の生息地で、絶えず地域開発や観光によって脅かされていました。この国立公園の設立は、WWFスペイン設立の最大のきっかけにもなりました。WWFはその後も、この地域の自然保護に取り組み続けています。

スペインのコート・ドニャーナを訪れた、ジュリアン・ハクスリー卿とイギリスの鳥学者で同じくWWF創設者の一人マックス・ニコルソン。© Eric HOSKING / WWF-Canon

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(3)広がる取り組み

1970年代に入ると、小さかったWWFの活動は、徐々に大きくなってきました。この頃の、WWFの活動の中心は、野生生物の保護活動でした。多くの野生動物が、絶滅の危機にさらされるという、深刻な事態が世界中で起きていたからです。