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ゾウとゾウ使いが守る森

2018年4月24日|海外スタッフ

日本の皆さんこんにちは!
WWFインドネシアのロスビアティです。

私はスマトラ島のテッソ・ニロ国立公園でゾウ使いをしています。

私が担当しているのは雄ゾウのインボ。マレー語で「森」を意味するリンボにちなんだ名前です。

国立公園にゾウ使い?と驚かれるかもしれませんが、ここではさまざまな理由で野生に戻れず保護されたゾウと、私たちゾウ使いが一緒に森をパトロールしています。

生息地が激減しているスマトラゾウ。IUCN(国際自然保護連合)の「レッドリスト」では最も絶滅に近い近絶滅亜種(CR)に指定されています。木材や紙、パーム油などを生産するための自然林の過剰な伐採がその原因です。

スマトラ島では過去30年間で森が半分以上減少しているのですが、ここテッソ・ニロ国立公園も例外ではありません。

公園内でも森が伐採され、火が放たれるなどして、パーム油という油を採るためのアブラヤシ農園が違法に作られているのです。

スマトラ島での急激な森林減少に伴い生産される紙や木材、パーム油は、日本でも使われているので、皆さんにとっても遠いようで身近な問題です。

人との軋轢により命を落としたスマトラゾウの骨、テッソ・ニロ国立公園の南の地域にて。

そんな森で生きる野生のアジアゾウが、人のいる地域に出てくると、農地や家屋を破壊したり、時には住民を殺してしまうなど、取り返しのつかない事故が起きることがあります。

そうした事故を防ぐため、野生のゾウを森に静かに追い返すのが、私たちパトロールの仕事。最近は、森林火災の早期発見でも成果がでています。

インドネシアでも女性がゾウ使いになることは非常に珍しく、両親もはじめは小柄な私がゾウ使いになれるのか、少し心配していました。

インボは6歳。パトロール隊のゾウであるリサと野生ゾウの間に産まれました。大人のゾウと比べると小さいですが体重は800キロ近くあります。専門医による定期診断も実施しています。

でも今は、絶滅が心配されている野生のスマトラゾウを守る取り組みを理解し、応援してくれています。

私もまた、女性としてこうした活動に携われることを誇りに思っています。

日本ともかかわりのあるこの熱帯林を守る取り組み。

引き続き関心をもっていただけたら嬉しいです!

(編訳・構成:森林担当:伊藤)

夕方の水浴びの時間。となりにいるのはお母さんゾウのリサです。昨年リサは赤ちゃんゾウを産んだので、インボもお兄ちゃんになりました。

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カテゴリ: スマトラ , 海外スタッフ

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