違法な伐採や開発を防ぐ!「スマート」な森のパトロール


皆さんこんにちは!
WWFインドネシアで広報を担当しているララです。

今日は、日本の皆さんのご支援で行なわれている活動を一つご紹介します!

私たちが活動をするスマトラ島のブキ・バリサン・セラタン国立公園には、把握できているだけでも122種類もの哺乳類が生息しています。

しかし国立公園内での違法伐採や農園開拓などにより、生息域は減少、絶滅危機種も少なくありません。

ブキ・バリサン・セラタン国立公園には、東京都の5.7倍もの面積を誇る広大な熱帯林が広がっています。

そのため私たちは違法行為のパトロール活動を実施してきました。

このパトロールには必ず国家公務員である国立公園の職員も付きます。

実際の犯行に対する逮捕などの法執行は、民間団体であるWWFのスタッフでは対処できないからです。

パトロールでの一枚。スマトラ島にのみ自生するスマトラオオコンニャク。

2015年10月からは国立公園当局の調整の下、他の団体とも協力してパトロールで収集するデータを統一・共有。今後の保全活動に活かす取り組みを進めてきました。

その結果、2016年は127件の密猟、749件の不法侵入、46件の違法伐採を摘発する成果を挙げることができました。

また、他の団体と共に「SMART」という共通のシステムも運用。

スマトラトラが生息している森です。

これは犯行現場の位置情報をはじめ、現場写真の記録などを一つの地図上で、データとして統合するだけでなく、逮捕者の裁判の進捗までを含めた情報を管理できるツールです。

国立公園の管理や報告も容易にする、この「SMART」の導入により、犯行が起こりやすい時期や地域を戦略的に分析、密猟や不法侵入から野生動物を守るための計画的なパトロールも実施できるようになりました。

この森が、野生のネコ科をはじめ、生きものたちの「王国」であり続けることができるように。

皆さんにも、ぜひ引き続き、インドネシアの森を守る活動を応援していただけたら嬉しいです!(編訳:自然保護室 伊藤)

私の住む街でも、スマトラトラを密猟から守るためのキャンペーンを実施しました。日本のみなさんも、野生ネコを守る活動にぜひご注目ください!

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